今夜の総理会見、今回もほとんど具体的数値で示さない、ある意味内容の無いものだった。
むしろ問題だった事のほうが...
1万人あたりの感染者指数を0.06と発表した。
実質、PCR検査数を抑制している現状、母数となる検査数が適切でない。
自覚症状はあるが、(濃厚接触の要件を満たしていないという理由で)検査を受けられない人の中には、陰性の方も陽性の方も両方存在する可能性は否定出来ない。
つまり、検査出来なかった陽性の方がスプレッダーとして、クラスタを形成していく危険性を排除出来ない。
早く、既存のインフルエンザのような検査体制を築き、軽症者は自宅で自主隔離してもらい、重症者を重点的に病院で受け入れるようにしないと、それこそ後々医療の現場が崩壊しかねない。
そして、電車や新幹線、飛行機での移動が簡単な現在、今のままではダラダラと感染者数を上下させながら、4月、最悪5月も感染拡大するだろう。
そこを見越してか、WHOがパンデミック宣言した事により、IOCが一気に延期・中止に傾きかけたタイミングで、安倍総理がWHOに約166億円の資金拠出を決定。これは色々と憶測を呼ぶ。
本日の会見で唯一良かった点は、初め質疑応答を終わらせようとした際、記者が一斉に打ち切りへ抗議の声をあげ、予め決めていたであろう記者以外の質問も受け付けた事。
おかげで、朝日新聞社の記者より『国会で虚偽答弁したり、法制局等が知り得ないうちに、閣議で法律の解釈変更したりするような内閣を国民が信頼し、私権制限をするような緊急事態宣言をする資格はあるのか?定年延長の口頭決裁を取り下げないのか?』という趣旨の突っ込んだ質問が出た。
さすがに、この時の総理はムッとしてキレ気味な反応だった。
事前通告的質疑応答ではあり得ない、興味深い質問であった。
記者の皆さんには、常にこの姿勢で臨み、伝えて欲しいと思う。