今日は、昨年観劇出来なかった作品の再演を拝見しに。


演劇企画集団LondonPANDA リーディング公演

原作:井上ひさし

『青葉繁れる  vol.2』

井上ひさし先生が仙台一高生として、仙台で過ごした時をモデルに描いた作品。

それをグッと2万文字のエッセンスにしての公演。

場所は、仙台の片平にある「1TO2BLDG(イチトニビル)」の4階・アートスペースYOUTO


演出:大河原準介(LondonPANDA)
演者:東谷    英人(DULL-COLORED POP)
        :飯沼    由和(言言)
        :村田    青葉(演劇ユニットせのび)
        :菊池    佳南(青年団・うさぎストライプ)

演出&男優陣は全員が仙台一高出身で、紅一点の佳南ちゃんは作品に出てくるマドンナと同じ宮城二女高(現・仙台二華)出身。

そして、窓越しに見えるのが…

杜の都・仙台を象徴するケヤキの緑。

演者、公演時期に大河原さんの拘りが良く感じられる。

作品は井上作品らしく、ちょっと滑稽な人物描写と、登場人物の年齢を見事に感じ取れる瑞々しさ。

今の時代感覚では相容れないであろう台詞も出てくるが…
(原作の書かれた時代には、そう言う人も居たであろう事は容易に想像出来る)


そこにリーディング公演にしては、よく動き回る演者の皆さん。

東谷さんは顔に汗をかきかき、飯沼さんは肩で息をしてしまうような動きを見せる。

観客30人のキャパだからこその、演者の細やかな表情・息づかいが良く見えるし、原作に描かれている空気感が会場を密に充たしていく。

また、観に来ていた一高OB・二女OBと思われる方の時折見せる反応が面白かったりもする。

縁ある地で公演をやる楽しさ、それをストレートに感じられる良い公演でした。