今日はいしのまき演劇祭の公演へ。
最近では“コマイぬ”という個人ユニット名で読み芝居公演をされている、石巻市出身の芝原弘さんが主体となり、
芝原さんの所属劇団・黒色綺譚カナリア派(2012年より活動休止中)のメンバーを集めての公演。
しかも、現時点では宮城県以外で今後公演する考え・予定が無いという異例さ。
原作は熊谷達也さん著『希望の海 仙河海叙景』より「ラッツォクの灯」
脚本・演出はカナリア派主宰・赤澤ムックさん
キャストは芝原弘さん、牛水里美さん、升ノゾミさん、というカナリア派所属の3人。
会場はサルコヤ近くの“パナックけいてい”の2階をお借りして開催。
昔、熊谷さんが教鞭をとっていた地・気仙沼をモチーフにした、仙河海(せんがうみ)シリーズの1つで、“3.11”前後のとある人・家族を描いた短編。
笑い有り、涙誘う場面有りの充実の90分間。
原作の持つ力、脚本の良さ、演者の表現力の豊かさ、そして、演じられた土地、これらが非常に噛み合った素晴らしいものでした。
より役になりきり、内から滲み出た空気を纏っている…演者さんを観ていて、こんな感じに近かっただろうか、本当に良いものを見せて頂きました。
しかも、熊谷達也さんの隣で…という、原作者と並んで、作者の初演劇化作品を観る稀な状況

本編終了後、熊谷さん、赤澤さん、芝原さん、土方さん(出版社・荒蝦夷代表)のアフタートークも充実していて大変良かった。
地元の方々、宮城の演劇関係者、東京ではなく宮城・石巻市で突然復活したカナリア派を観たい一心で東京から駆けつけた方々…観客も多種多様でした。
帰りは、偶然隣の席だった顔見知りの演劇関係者をピックアップして、仙台駅前までああだこうだと演劇に関わる話をしながらの車内アフタートーク。
途中、限られた人にしか話していないという、おめでたい話を突然カミングアウトされてビックリさせられましたが(笑)
まあ、お陰さまで、より良い1日になったような気がします。