昨日と比べると、薄曇りで過ごしやすい日でした。
そんな今日、予てより行きたかった場所へ。
仙台市営地下鉄東西線の東端・荒井駅駅舎内に在る、
せんだい 3.11メモリアル交流館
こちらへ行って来ました。
私に演劇の面白さを教えてくれた演劇工房10-Boxの前工房長(現交流館館長)と、交流館へ4月から異動された職員さん、お二人に再会する目的も兼ねて。
所々でお二人の説明を受けながら、じっくりじっくり常設展と企画展を拝見させて頂きました。
その中で、7月2日まで開催中の企画展は、(個人的に)興味深い試みの内容でした。
企画展
『それから、の声がきこえる』
ワークショップで収集した参加者の声を収めた装置を、まさに耳を傾けて聴き入る展示。
パネルやVTRといった視覚に直接伝える訴求力は有りませんが、耳から入ってくる参加者の声を聞き漏らさないよう、無心になって聴く、まさに“傾聴”。
新鮮で、普段と違う所に届いているような感覚でした。
そして、お二人と話して気付いた事が1つ。
震災後、カメラを再開した自分。
記憶を留める手段を持ちながら、震災前の石巻や相馬の景色を何一つ撮り収めていなかった、或る種の後悔が引き金でした。
でも、もう1つ、これも引き金だったのかな?と。
震災後、海泥や瓦礫、そしてクルマや船から漏れたオイルで、暗く色を失った景色を見て、自分の記憶に刻まれた色彩の喪失感に駆られました。
それを取り戻す作業の1つが「写真を撮る」という行為に変わったのかも…と。