24日にジャズピアニスト・辛島文雄氏が逝去…

との訃報に際し、慎んで哀悼の意を表します。


日本を代表するプレーヤーであり、一緒に演奏するその姿・音をもって、中堅・若手を導いてくれたジャズジャイアントでした。

音の力強さと繊細さ、そして溢れる遊び心に、何度心躍らされたか…

殊更、ペダルワークによる音の機微を表現する事の凄み、これを実感させられたのは辛島さんのライブを初めて観た時だったな…

今となっては、辛島さんが闘病中の身でありながら、昨年7月に開催された福島県・ミンガスのライブに行けて良かった。

そして、ライブの合間に辛島さんとお話出来て、本当に良かった。

余命宣告をされた期間を超え、奥様のお誕生日を一緒に迎えられた事と初孫を授かった事を嬉しそうにお話されていたお顔、本当に印象に残っております。

辛島さんの音に出会ってなかったら、ピアニストの良し悪し・好みみたいなもの、自分の中に出来ていただろうか?

間違いなく、自分にとっての無形の財産です。



どこへ行っても恥ずかしくない活躍が出来る、ある一定のレベルに到達したプレーヤーに対し、辛島さんが観客へ紹介する際に発した、辛島さん流の褒め言葉を借りるなら、

『まあ、こんなもんでしょう!』

と言われた、辛島さんと演奏を共にした、辛島さんの魂に接したプレーヤーの演奏を聴いていく形で、今後も楽しませて頂きます。