薄暗い店内に窓1つからだけ陽が射す…

まるでテーブルの観葉植物に光合成を促すように…

窓とは逆のほうからはスピーカーが鳴っている…

まるで観葉植物の成長を促すかのように…


その音は驚くほどスクラッチノイズが少ない…

手入れの行き届いたLPの盤面にマスターの思いが詰まっている…

膝に置いた手でリズムを刻む者…

床を踏み鳴らしリズムを刻む者…

昼間からビールを煽り微睡む者…

静かに次のレコードを探すマスター…

各々がまるで予定調和のように時間を過ごす…

私は静かにブラックコーヒーを飲む。


このマスターを起点に、板橋恵子さんのラジオプログラムを経由し、私の音楽の一部分を構築してくれた。

間違いなく、ここが我が音楽の聖地の1つ。