今回は中野剛志著の「世界を戦争に導くグローバリズム」について。
中東を始め、東アジア、東南アジア、そしてヨーロッパとそれぞれ深刻な問題があって、世界は混沌としてきました。
著者はその国際秩序崩壊の原因がアメリカ主導の理想主義に基づく国家戦略にあると言っています。
第二次世界大戦、その後の冷戦を勝ち抜き、名実ともに覇権国家となったアメリカは国際秩序に大きな影響を与えました。
その内容が理想主義だったと言うのです。
ではその理想主義とはなにか?
「政治的には自由主義、民主主義、法の支配」
そして
「経済的には自由主義」
をいう価値観を国際社会に求めていきました。
政治的なものについては「コソボやソマリアに対する紛争に対して人道的介入を行った」
これは表現的に良いことをしたかのような感じがしますが、人道的という価値観を盾に「国家主権」を踏みにじる行為をやってしいました。
さらには「中東の民主化」です。
これは長い期間介入を続け、とうとうフセイン政権を打倒するところまで行き、混乱は激しさを増しました。
結果アメリカは何もできないまま中東から引き揚げています。
経済的なものには、WTOを中心として自由主義経済を国際社会へ求めました。
その中でリーマンショックを引き起こし、自由主義に基づく国際経済は既弱化しておりそのダメージは広範囲に広がっっていきました。
しかも「中国がグローバル経済に参加して経済的繁栄を享受するのを支援」して「WTO加盟を承認した」
その結果「中国は世界市場の生産拠点そして有望な投資先」となりました。
それに日本も率先して参加していたのは皮肉の限りです。
そしてアメリカは理想主義を捨て、無責任にも現実主義に傾こうとしています。
それを見逃さなかったのがまずは中国でしょう。
「中国による(尖閣諸島への)挑発行為は明らかに、アメリカの「威信」の低下が招いた事態である」
「日本に残された道は、中国が侵略を断念するには十分な自主防衛能力を準備するかあるいは、中国を覇権国家とする東アジアの秩序の中で従属的地位に甘んじるか。」
そしてこれは日本だけに限らないでしょうが、
「覇権国家に依存する時間が長ければ長いほど、覇権国家なしで国際問題を解決する国家の能力はそれだけ不十分なものとなる」
と、耳に痛いことを書かれています。
今後国際秩序を構築するにあたっては
「理想主義の挫折の果てに我々が反省しなければならないことは、現実世界の分析を出発点にしなければいかなる構想も砂上の楼閣に過ぎない」
としています。
重大な反省だと思います。
現在の我が政権の取り組みを見てください。
自由主義経済、グローバリズムと言った幻想にとらわれ経済的混迷から抜け出せません。
日米安保を前提に国家戦略を構築しています。
現実が見えているのか疑問です。
そして、アメリカの理想主義への傾倒の原因をこの様に述べています。
「高等教育においては、政治家の必須であるはずの人文教育が締め出され」た結果
「20世紀になって急に高度な外交技術が必要になっても、理想主義に基づく稚拙な政策しか打ち出すことが出来なかった」
としています。
これは僕たちにも十分に通用する内容です。
今後僕らの日本がどのような道を進むかは僕たち次第。
現実の精度の高い分析に関心を持ち、今後のかじ取りを決めていかないといけません。
ざっとご紹介しましたがご関心の方はぜひ読んでみてください。
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