2020年から2021年にかけて書かれた
4作の短篇集。
ちょうどコロナの最初の1年。
もちろんその影響がある。
悪口
つくつく法師
ボーイズ
旅のない
上田岳弘さんは
新潮新人賞の
太陽
からのファン。
このひとの世界の見方描き方には
共感するところが多いと勝手に思ってる。
ボーイズ
は導入の印象と途中からの印象がかなり違った。
切ないハッピーエンドでぼくは好き。
文学的な機微。
新しい素材なのに伝統的な文学の香りも漂う。
旅のない
は私小説的なエッセイかなと思いながら読んだら
世にも奇妙な物語的な
不思議でホラー味のある作品だった。
こういうのもいいと思う。
--旅のない--
上田岳弘