おいせまいり わんころう あおきひろえ 文 長谷川義史 絵 | (本好きな)かめのあゆみ

(本好きな)かめのあゆみ

かしこいカシオペイアになってモモを手助けしたい。

この絵本

いい

とてもいい

実にいい。

 

こどもたちはきっと好きだと思うけれども

おとなにもいい。

 

おかげ

のひしゃくを担いだわんころうの表紙が

かわいい。

 

最初と最後の見開きもたのしい。

 

いてさんじますー

いてまいりました!

 

江戸時代のはなし。

 

大坂船場の米問屋

すごろくやの

わんころうが

いつも可愛がってくれる

こいちゃんに頼まれてお伊勢参りに。

 

大坂からのお伊勢参りの出発地点が

玉造だったっていうのは知らなかったなあ。

 

七戸狐の森も愉快。

 

いせおんどをうたえー

ほべたねぶるぞー

ってぼくも言ってみたい。

 

なんとか伊勢神宮に到着したものの

門番に止められてピンチ。

 

そこへあまてらす登場!

 

帰りは船で天保山へ。

 

へえそうなんや。

 

犬のお伊勢参りというのは聞いたことがあったけれど

見ず知らずの他人と関わるとろくなことがない現代とは違って

概ね善意のひとびとに助けられて成り立っていたのはほんとうのような気がして

いいはなしやなあ

って穏やかな気持ちになれる絵本だった。

 

もちろん現実にはいろいろな問題もあったに違いないけれど…

 

とにかく

たのしくほっこりしながら読んでいるうちに

犬のお伊勢参りの仕組みもわかるというこの絵本。

 

あおきひろえさんの船場ことばの文章は声に出して読みたいし

長谷川義史さんの絵はユーモラスで賑やかであたたかみがあって元気になれる。

 

いいねえ。

 

 

 

 

--おいせまいり わんころう--

あおきひろえ 文

長谷川義史 絵