さすが。
安心のおもしろさ。
ぼくと相性抜群のこの文章。
たのしい。
町田康さん。
[現代版]絵本 御伽草子 付喪神
いいねえ
こういう毒のある昔話。
巻末に原典の御伽草子の文章も載っているけれども
そこから着想を得て
まったくもってオリジナリティあふれる作品にしている。
古来
多くの作家がこのように過去の文章をリライトしているわけであるが
この作品も成功しているといってよいのではないか。
平安の昔でありながら
このポップな仕上がり。
超うける。
化け物退治を
下請けの下請けが外部に発注するくだりなんて
現在も普通にあるよね
って感じで素直に笑えないけど笑っちゃう。
この作品には社会批判の意図が込められている
なんていっちゃうのはやりすぎかもしれないけど。
モノたちに意識が宿る理由を考える部分は
ぼくがふだん考えている
魂の素粒子理論
にも通じていて
そうか付喪神っていうのは魂の素粒子理論からして
当然にあり得ることなんだよな
って目からうろこ。
ってこんなこといってるぼくは怪しい?
石黒亜矢子さんの描く
物の怪たちの肖像がまた愉快。
水木しげる先生も喜んでおられるのでは。
--付喪神--
町田 康 文
石黒亜矢子 絵