マイノリティ・リポート | (本好きな)かめのあゆみ

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かしこいカシオペイアになってモモを手助けしたい。

かつて映画館で観た映画を

ときを隔ててもういちど

無性に観たくなることってあるよね。


ぼくにとって

マイノリティ・リポート

もそういう映画のひとつ。


もっと古い映画だと思っていたけど

意外とあたらしくて

日本では2002年の暮れに公開。


その頃は原作者の

フィリップ・K・ディック

の存在自体知らなかった。


ブレードランナー
の原作

アンドロイドは電気羊の夢を見るか?

の作者なんだよね。


ほかにも

トータル・リコール

なんかは彼の作品が原作。


SF界では超大御所。


発想がおもしろい。


そして監督は

スピルバーグ。


ハリウッド映画らしい

ど派手な映像と演出が

理屈抜きでやっぱりたのしい。


2054年モデルのレクサスとか

めちゃくちゃかっこいい。


40年後には

あんなハイウエイを

あんな車が走っているのかな。


まあ

新エネルギーがないとまず無理だけど。


熱探知で建物内の人間の数を特定して

スパイダー

でその人間を探しあて

網膜認証で人物特定をするシーンとか

まじかよ

って思う。


ほかにも

網膜認証して人物を特定し

指向性スピーカーでそのひとだけにCMを流す技術なんて

そろそろ実現しそう。


公開当時の2002年よりも確実に

現実はSF映画の世界に近づいている。


っていうか

SF映画の未来予測能力ってすごい。


本題。


3人のプリコグ(予知能力者)により構成された

犯罪予知システム

のおかげで

未来の殺人事件を未然に防ぐことができるようになった

2054年のワシントンD.C.


ところが

プリコグから未来の殺人事件の加害者として

犯罪予防局の刑事(トム・クルーズ)の名前があがる。


被害者として名前があがった男とは何の面識もない。


なぜ自分がこの男を殺すことになるのか。


殺人予定者として追われることになる刑事。


未来の殺人の容疑で逮捕するとはどういうことか。


冤罪は発生しないのか。


自身の潔白を証明するため真相を探る刑事。


犯罪予知システムの背後にうごめく黒い影。


マイノリティ・リポートとは何か。


そもそも

犯罪抑止のためとはいえ

生身の人間であるプリコグたちの自由を奪うことは

許されるのか。


管理社会の不気味さを感じさせるこの映画。


けれども単純に

SFアクションとして痛快。


ひさしぶりに観てもやっぱりおもしろかった。





――マイノリティ・リポート――

監督 スティーヴン・スピルバーグ

主演 トム・クルーズ