文庫の夏のフェアといえばぼくは新潮文庫の100冊派なんですが、今年はちょっと集英社文庫が気になります。
集英社文庫の夏の1冊、ナツイチはAKBグループのみなさんが読書感想文を書くのです。(遅まきながら絡め捕られつつあるぼく。)
毎週土曜日に公開されるその第1回が昨日でした。
いちおうリンクを貼っておきます。
↓
http://kansoubun.shueisha.co.jp/
集英社文庫編集部・宣伝部の編集方針が振るっています。
――本人が書く読書感想文という企画の性格上、メンバーの思い込み、思い入れおよび誤字脱字はあえてそのままにしています。ご理解のうえ、お楽しみください。
思い込みや思い入れは内容にかかわるので仕方がないとして、誤字脱字くらいは修正してあげようよ、ってちょっと思います。
なんだか気の毒なような気がして。
でもファンのひとには誤字脱字も含めてそのままがよいのかもしれませんね。
それにしても読書感想文には書くひとの知性と感性が如実に表れるので、かなりおそろしい企画です。
チャレンジャーです。
第1回のなかでは、さすがに第一線で活躍する
・大島優子さん「共喰い」(田中慎弥)
・峯岸みなみさん「家日和」(奥田英朗)
・指原莉乃さん「白夜行」(東野圭吾)
は表現がうまいです。
らしさ、というと失礼かもしれませんが、ご本人の素直な感想が伝わってきます。
・平田梨奈さん「さくら日和」(さくらももこ)
もなかなかやります。
・川栄李奈さん「蒼い時」(山口百惠)
は、読書感想文の出来としてはともかく、この本を読んだことのないぼくにとっては、百惠さんの秘密を知ってしまったようで、ちょっとショックでした。むしろこれで本を読みたくなるかも。百惠さんご本人にはとんだとばっちりかもしれませんが。
っていうか全部の感想文を読んだぼくっていったい・・・。
ちなみに、本のセレクトは、自分でしてる場合と、スタッフにされてる場合とがあるみたいです。
今後のラインナップも楽しみ。
読んだひとベースで気になるのは
・渡辺美優紀さん「恋愛作法」(宇野千代)
・小嶋晴菜さん「私を知らないで」(白河三兎)
です。(好みのタイプがバレマスネ)
作品ベースで気になるのは
・松井玲奈さん「人間失格」(太宰治)
・西野未姫さん「こころ」(夏目漱石)
・島崎遙香さん「星の王子さま」(サン=テグジュペリ 訳 池澤夏樹)
・市川美織さん「注文の多い料理店」(宮沢賢治)
・岡田彩花さん「赤毛のアン」(モンゴメリ)
・板野友美さん「蛇にピアス」(金原ひとみ)
・中村麻里子さん「二十億光年の孤独」(谷川俊太郎)
です。
そもそも読書が好きでなかったり苦手なひともいるようで、作者が読んだら気を悪くしそうな感想文(ぼくもひとのことは言えませんが)もあるようですが、まあこれも宣伝の一環ですからね。
ともかく、かわいいひとたちが読書感想文を書く、っていうのは、ぼくにとってはカレーライスとオムライスを合わせたような大好物コンビなのです。