それはどうしても必要なことなのか | (本好きな)かめのあゆみ

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かしこいカシオペイアになってモモを手助けしたい。

印鑑登録をする必要があってずいぶん久しぶりに役所へ赴いた。


手続きについて窓口の職員さんに問い合わせると、普通の印鑑登録だけするか、住民基本台帳カードを発行してそれに印鑑登録の機能を持たせるか、という選択を迫られた。


住民基本台帳カードコースだと、コンビニでも証明発行できて便利なうえに、手数料も役所の窓口と比べると100円お安くなっています、とのこと。


まあ、めったに役所の証明なんて必要ではないので、コンビニで発行する必要もないし、手数料が100円安かろうが高かろうがたいしたことではないのだが、おすすめされたら断れない気の弱さゆえ、住民基本台帳カードを発行してもらうことにした。


そして手続きが終わって、パスワードの設定も終わって、いよいよカードの受け取りという段になって、窓口の職員さんが、カードの説明をしてくれた。


いわく、くれぐれも紛失や盗難には気をつけてください、他人が本人になりすましてこのカードを使用して、見ず知らずのひとと養子縁組を結ばせられたり、融資の保証人にされたりする危険性がありますから、と。


おおっ、そんなに重要なものだったのか、だったらやめます、と言いたいところだったが、もう手続きも終わりかけていたので、いまさら言い出せない気の弱さゆえ、そのままカードを受け取った。


さて、そもそもの目的である印鑑証明を取得しなければならないが、せっかく役所まで来ているのでここで発行してもらえばよいのだが、コンビニだと100円安くなるという先ほどのおすすめもあり、100円のためにコンビニまで移動するのもどうかと思いつつも、すすめられておきながらわざわざ高い方を選択するのも強情なひとだとは思われまいかという気の弱さゆえ、近くのコンビニまで移動した。


コンビニのマルチコピー機の指示に従って印鑑証明を発行する。


いたって簡単な手続きなので楽は楽なのだが、おそらく今後何年も利用することはないだろう。


そのころにまだこのシステムが残っているのかどうかもそもそも怪しいが。


コンビニで発行してもらいながら思ったのは、セキュリティは大丈夫なのかな?ってこと。


セキュリティ対策としては、コンビニのマルチコピー機と市のシステムとのデータ通信は専用回線を使いデータも暗号化しているとか、証明書発行後にはマルチコピー機のデータは自動的に消去されるとか、そういうことになっているそうだけど、世の中、結構おそろしいからね、どこでなにがどうなっているか、とてもじゃないけど安心なんてしていられない。


かといって、不安ばかり抱いていても、ストレスが溜まるばかりなので、もう、なるようになれ、ってそんな自暴自棄。


そもそも住民基本台帳カードを発行しようがしまいが、コンビニで証明発行しようがしまいが、その程度の情報ならば、すでにダダ漏れになっているに違いないのでいまさら慌てたところでどうしようもない、ってそんな自暴自棄。


思えば、こんなふうにたいして考えもせず、長いものには巻かれろ式に、さして必要でもないシステムを構築したり、なくても大丈夫な商品を購入したり、時代の流れに乗せられて、思わぬところを漂っているようなそんな世間。


気づいたときにはもう戻れないところまで行っちゃっているんだろうなあ、なんて思ってみても、決してなにかそれにあらがう行動に出ることもなく。


戦争とかもこうして起こっちゃうんだろうなあ、と自己嫌悪してみてもそれも気まぐれ。