まちがいさがしはお好きですか?
2枚の絵を見比べて違うところをみつけるゲーム。
ぼくは苦手なんですよね。
違ってたらまちがいなのか? って考えると、みんなちがって、みんないい、って詩を思い浮かべてしまうくらいなので。
それはともかく、電車の中でもまちがいさがしってできるんですよ。
ご存知ですか?
どうやるのかって?
電車の中でそれとなく周囲のひとたちを観察するのです。
おなかが大きくなっていて誰が見ても妊娠しているとわかる女性を前に立たせているのに、シートに座って鏡を食い入るように見ながらまつ毛を念入りに手入れする女性。
二重の意味でまちがっています。
そうかと思うと、マタニティっぽいゆったりめのワンピースを着ている女性に、妊婦さんかなどうかなと迷いながら席を譲ろうとしたら、やっぱり妊婦さんじゃなくてなぜ自分が席を譲られるのかと訝しがっている女性と譲ろうとした男性。
二重の意味でまちがっています。いや、まちがってないかもしれないけれども気まずいです。
あるいは終電の時間帯に電車に乗っている塾帰りの小学生。
まちがっています。いや、この場合は世の中が。
しかもその小学生がともだちどうしで円安が日本経済に与える影響について語っていたりして。
まちがっています。いや、立ち聞きしながらなるほどと勉強させてもらっているおとなのぼくの方が。
あと、めちゃめちゃ大声でともだちどうしで喋っているグループとか。
まちがっています。
でも嫌でも聴こえてくるその会話がときどきすごくおもしろかったりして笑いをこらえるのに腹筋が痛くなったりして。
まちがっています。
と、いうふうに電車の中でまちがいさがしをしていると結構たのしかったりします。
さらに、これを応用していけば、社会のまちがいさがしなんかもたのしめちゃいそうですよ。
ほかにも恋人のまちがいさがしとか家族のまちがいさがしとか。
えっ? それって単なるあらさがしじゃあないかって?
ちがいます。いや、まちがっています。
それより自分の人生のまちがいさがしなんてたのしそうですね。
っていうか、そんなことをたのしいと感じるぼくの感性がそもそもまちがっているかもしれませんが。
みなさんもいかがですか?