絶対物語 | (本好きな)かめのあゆみ

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かしこいカシオペイアになってモモを手助けしたい。

音楽には

標題音楽

絶対音楽

というのがあるらしい。


なんていいつつ

単純にことばの響きに反応しているだけで

詳しく知っているわけではないので

間違っていたらゴメンナサイなのではあるが

標題音楽

っていうのは音楽で何かを表現しようとするもの

絶対音楽

っていうのは音楽そのものを追及するもの

ってことでいいかしら。


標題音楽も絶対音楽もどちらもいいのだけれど

音楽のための音楽

っていう絶対音楽のその在り方がなんだか素敵。


ところで

物語にも

標題物語

っていうのと

絶対物語

っていうのがあるのだろうか。


もしあるとすれば

いま読んでいる本は

絶対物語

だといいたい。


物語のための物語。


次から次へと物語が紡がれる。


物語とはすなわち口承の語りである。


多くの語りがそうであるようにこの物語も

あっちへふらふらこっちへふらふら。


もちろん計算しつくされているのだろうが

ぼくごときでは全体を把握することはとうてい不可能。


ただただ物語の流れに身を任せるだけ。


圧倒的な情報量

多彩な語りの手法

膨大な語彙

そしてことばの配列。


正直なところ手こずっており

3行で眠くなる時もあったりして

いつになったら読み切れるのかわからない。


泣けるところも感動するところも見当たらず

なんだかよくわからないところも多い。


けれどもこの1冊を読み切ることができれば

幾ばくかの満足感が得られるのではないか

と期待しながら読み続けて早4週間。


ようやく半分に達したところである。


ねえ

この本って

読み切ったらそれなりの感慨を得られるんですよね?


この本を

おもしろい

って言えるひとになってみたい。