こどもたちは
およそ地球の重力とは無関係に
生きているかのように
軽やかだ。
もちろんぼくだって
普段は重力なんて気にしていない。
けれども疲れが溜まってくると
からだが重く感じられて
重力の存在を思い出す。
あるいは
からだや顔の皮膚や肉が
全体的に下がってきているのを
みてしまったときなども。
昨日
地下街を歩いていると
前を行くひとの歩き方が
妙に気になった。
いたって普通に歩いているのに
全身から重力の影響を受けている感が
ありありと伝わってくる。
全体的に下がっている。
そんなふうに感じたことはこれまでなかった。
まわりを見渡すと
そういう歩き方のひとばかりだということに
気づく。
たまには無重力であるかのように
軽やかなひともいてもいいと思うが
いっこうにみあたらない。
ああ
羽のように軽やかに歩くひとに
出会ってみたい。
そう思った。
せめてマインドだけは
重力の影響を受けずに軽やかでありたい。
そう思った。