小説の愉しみ | (本好きな)かめのあゆみ

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かしこいカシオペイアになってモモを手助けしたい。

去年の暮れに

NHK教育で

SHIBUYAでJブンガク

っていうのをやっていて

そのなかで

平野啓一郎さんが

次のようなことを

言っていました。


文学の役割には

読者が気づいていない別の価値観を表現する

っていうのもあるけれど

読者が気づいているけれども

うまく整理できずに

なんだかもやもやしていることを

すっきりと分かるような言葉で表現する

っていうのもある。


うろ覚えなので

言い回しは間違っているかもしれませんが

言わんとしていることには同感です。


確かに

小説を読んでいて愉しいのは

今まで常識と思って疑ったこともないような

自分の考え方が

実は多面的な世界観の

ほんの一面でしかなかったことに

気づかされるときや

自分の生活でのあの問題は

こういうことだったのか

うまく表現してくれてありがとう

と思うときです。


さらに欲をいえば

文章表現そのものが

芸術的であれば

なお嬉しいです。


そういう愉しみは

いわゆる

文学作品にも

エンターテインメント作品にも

どちらにも共通していると思います。


そうやって考えると

各作家さんの

各作品は

それぞれにどの部分に重きを置いているかが

分かるのかもしれませんね。