降り注ぐ日差し
太陽は時に罪な存在であります
それは故意にしていることなのでしょうか
それは恋故にしていることなのでしょうか
僕らはいくら太陽に恋い焦がれても
届かないその温度と温もり
忘れたくても忘れられないもの
太陽は僕らに恋させようとしているのである
故意にしているのではないだろうかと僕の生きている才能は語りかける
あの太陽には気をつけろ、きっとお前を惚れさせるためにあらゆる手段を用いても
太陽は自分を恋させようとしているんです
どんな時にでも変わらぬその距離
全ては照らされる存在であり、照らすとわかってる存在
今までこの僕が地中に潜っていたことを知ってのことでしょうか
わかりませんが、それをも知っていたかのように照らすのです
降り注ぐのです
故意にそうしているのです
あぁ、小さかった僕もあなたもいつかはその距離を縮めるのに、
どれだけ離れていてもたいしたことも知ることができない
なんと不幸なことでしょう
全てよ、地に潜りたまへ
そして、還るものたちとなるがよいのです
太陽は常にそう呼びかけたりすることもあるようです
いくら僕らがどうこうしようとかけがえのないものは消えゆく
そして、いくら手を伸ばしても恋い焦がれることもできないのです
太陽よ、その姿を隠さないのは何故故なのでしょうか
それとも、僕らはまことしやかにささやかれている、幻というものを見ているのでしょうか
太陽様、あなたなら何も言えないことでしょうが、
私にはわかるのです、全てを照らすあなたはきっと神様の一人ということも
だからこそ、その口を閉ざし、時には試練を与え、時には恵みを与えるのですよね?
全てを捧げてきたあなた様へこう歌うのは、
いつでもあなた様の近くにいたいと願う私の触手のような切望が暴れ出すのです
暴れ出すのです、そう今にもこうやって
明るいお月様を拝んでいますが、あなた様も見失ってはいません
素晴らしいだけがこの世界ではないのですよね?
醜いものがいるからこの夜には高嶺の花が咲くのですよね?
過去があるから未来がこんなにも愛しく思えて仕方ないのですよね?
嫌悪感があるからこその愛なのですよね?
全ては一つに繋がる道ですが、無数の道に分かれてしまいます
どうして、こんなにも世界は摩訶不思議につなぎ止めているのでしょう
太陽様、心を乱す僕らをお許しください
あなた様ならわかってもらえない感情があるのは承知です
あなたの体温は常に僕らを凌駕するものなのですから
しかし、時にその傷みを分かち合おうとする霧があるとするのであれば、
その時はどうか少しでも手を差し伸べる夜に光をお与えください
暫しのお話の時間となりましたが、
この夢想旅団なる船はどこへ行こうとしているのでしょうか
誰にもわからず、この船はただ浮かび続けるでしょう
まるで、心の中を泳ぎ続けるクジラのように