僕はこの病気になってから、休みの日でも必ず散歩かスーパーに買い物などのちょっとした用事で外に出ることにしている。なぜなら家の中でうだうだしているのは病気に良くないと感じるからだ。少し前なら、近くの大学跡地の綺麗な公園に行き,ストレッチなどするところだが、今はラジオ体操ですら満足にできる種目は少ない。だからよいフォームで歩くことを心掛ける。家では一歩足を前に出すのもかなり大変なのに、マンションの廊下に出ると一段レベルが上がり、外の道は颯爽と歩けるのはすでにこのブログの始めの方で述べた通り。世間体を気にするあたり随分胡散臭い病気である。その割には、かなり頑張って女性の平均位の早さだから身長175㎝強の人間としてはもたもたして写るかも知れない。

さて、前回東京駅に来たのは新幹線に乗るためだ。特に東海道新幹線は東京、京都、大阪を2時間半でつなぎ、数分に1本あるので使い勝手がよく、東京―大阪なら飛行機よりこちらを利用するひとが多い。空港への往復、空港で使う時間を考えるとかかる時間の勝負でもいい線いくのである。それになんといっても安全だ。東海道新幹線が営業を開始してから60年。新幹線の事故で死亡した乗客は地震を含めてもひとりもいない。飛び降り自殺やなかで刀を振りまわすなどの事件はあるが、それは新幹線のせいではない。僕は昔新幹線に自由席で乗って、東京から食堂に並んで新横浜あたりで席に座り、ビールとおつまみで富士山を待つ。待ちきれなくてハンバーグを頼んで食事をしながら普通の座席より大きいパノラマ窓で富士山を見るというのが、なんともぜいたくで、毎回はできないが、お金に余裕がある時はそうして帰った。しかしどんなにちびちびやっても名古屋までは持ちません。名古屋につくまえにすごすごと座席に帰る僕。そしていつも変わらぬ雄大な富士山。今年、ひとつちがったことがありました。それは東京駅で列車に乗る際に自動ドアを開けると目の中に入ってくる乗客がインターナショナルだったことです。まるでEUのどこかの飛行機路線のようです。これほどまでに日本観光が人気だったとは正直驚きました。日本にそんな見るところなんかあったかしら。富士山くらいかなあ、と考えていると車内放送This is Nozomi super express bound for Osaka. Passengers getting off at Nagoya … と流れてきました。この文章は中学生の頃、NHKラジオ英会話で東後勝明先生が明るい声で講義されていたのをいつも思い出します。昔の英語の得意な人はコロコロと笑っているようにしゃべるような気がしていました。男性の代表格がこの東後先生で、女性の代表格が兼高かおるさんでした。これはお二人からの、コミュニケーション能力として笑顔が大切だというメッセージだったのでしょうか。つい、昔話になりました。今日はクイズで終わろう。東海道新幹線に実際に走っていないものはどれ?経験していないと案外難しいかも。年配の方には簡単すぎるが。思い出とともに。A. 食堂車、B. 2階建て車両、C. 個室、D. 寝台車。