こんにちは。奈良田隆です。
今回はドイツの「ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群」について書いていこうと思います。



ポツダムとベルリンの宮殿群と公園群は、ドイツの首都・ベルリンとブランデンブルク州の州都・ポツダムにある、約150の旧宮殿建造物と500万ヘクタールにも及ぶ付属庭園などの総称です。
1990年に世界遺産に登録され、92年、99年に拡張されています。

18~19世紀にプロイセン王国の君主たちが創り出したものは、自然との調和を保ちながら、芸術的な美しさを持つ風景を作り上げています。

サンスーシ宮殿は、18世紀半頃にフリードリヒ大王が設計した夏の離宮です。
ドイツ・ロココ様式の傑作と言われ、こじんまりとした外観とは裏腹に、中は豪華絢爛。
およそ40分のガイドツアーがあり、大理石の間、図書室、客室、執務室兼寝室など、美しい装飾がこれでもかと施された部屋の数々を見学できます。

宮殿の西にはサンスーシ公園があり、新宮殿や中国茶館、オランジェリー宮殿などが点々と散らばっています。
元々はフランス・バロック様式だった庭は、19世紀に当時流行していたイギリス風庭園に作り替えられたそう。
絵画館には王家が所有する絵画コレクションが公開されており、17世紀のイタリア・フランス・フランドル地方の画家たちによる作品が100点以上も見ることができます。

ツェツィーリエンホーフ宮殿はポツダム会談が行われた場所で、日本にとって重要な意味を持つ場所です。
ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世が、皇太子のため1917年に建てました。
しかし第二次世界大戦の戦況が悪化したのを機にヴィルヘルム2世はオランダに亡命したため、宮殿は国のものとなりました。

イギリス・カントリー様式の木組みを基調とする建物のため、宮殿よりも高原のオシャレなホテルといった外観をしています。
荘厳さはないものの、非常に落ち着いた雰囲気に包まれています。

一部は実際にホテルとして使用されていましたが、観光スポットとして一般にも公開されています。
ポツダム会談が開かれた部屋、アメリカ・イギリス・ソ連各国首脳の控室なども見学できます。
大きく歴史が動いた場所に足を運んでみたいですね。

バーベルスベルク宮殿はポツダムの東部に位置します。
1833年にフリードリヒ・ヴィルヘルム3世の命令によって建てられた宮殿です。
イギリスのウィンザー城をお手本に、当時著名な王宮建築家・シンケルが設計を担当しました。

この宮殿はネオ・ゴシック様式をベースに、ローマ建築風の新古典主義も取り入れた折衷建築として有名です。
バーベルスベルク庭園は湖に面しており、休日はピクニックを楽しむ地元民で賑わいます。
小宮殿は現在カフェになっているので、庭園を眺めながら優雅にお茶を楽しむのもいいですね。