こんにちは。奈良田隆です。
今回は日本の「軍艦島」について書いていきたいと思います。



軍艦島は、長崎県長崎市にある「端島(はしま)」が正式名称の島です。
2015年に世界文化遺産に登録されました。

明治~昭和にかけて海底炭鉱によって栄えた島。
岩礁の周囲が埋め立てられた人工島で、岸壁が島全体を囲っており、高層鉄筋コンクリートが建ち並ぶその全体のフォルムが軍艦の「土佐」に似ていることから、軍艦島の愛称で親しまれました。

端島炭鉱の石炭は非常に質が良く、近くにあった高島炭鉱と共に日本の近代化に大きく寄与したとのこと。
しかし、主要エネルギーが石炭から石油へとシフトしたことにより衰退。
1974年に閉山となり、島民は様々な想いを胸に島を去り、現在は無人島となっています。

最盛期の1960年には約6.3ヘクタールの島におよそ5,300人もの人々が住み、当時日本一の人口密度を誇っていたのだとか。
島には教育施設をはじめ、医療機関、パチンコや映画館といった娯楽施設もあり、生活のすべてを島で賄うことができたといいます。

2009年に一般人の上陸ができるようになり、現在たくさんの人がツアーに参加して島を訪れ、その歴史に触れています。
しかし廃墟となった建物が崩壊する危険性があるため、「見学広場」や「見学通路」以外に立ち入ることはできません。

第一見学広場は、高層アパートや小中学校、ベルトコンベアーの跡などを見ることができます。
桟橋から見上げる岸壁の上の住居跡は、迫力満点とのこと。

第二見学広場は、炭鉱の事務所や倉庫、作業場だったところを見学できます。
赤レンガでできた建物跡やリフト乗り場跡があり、崩れた建物はまるで遺跡のよう。
独自の世界観にだんだん引き込まれていくでしょう。

第三見学広場には、日本で最も古い鉄筋コンクリート建築のアパート「30号棟」などがあります。
築100年を超えている30号棟は、大正時代に当時最先端の技術を活用して造られたそう。
アパートにはプール跡もあり、当時の生活の様子が少しだけ垣間見えそうですね。

軍艦島へ上陸するためには、ツアーに申し込む必要があり、個人で島へ渡ることはできません。
中には上陸せずに島の周りを周遊するコースもあるので、しっかり調べてからツアーを申し込みましょう。

また、天候によっては上陸できないこともあります。
上陸できる日は年間100日程度のようなので、上陸できるよう祈るしかないですね。

島にはトイレや自動販売機などの施設はなにもないため、注意していきましょう。
アルコール類以外の持ち物は持ち込めるため、水分補給のための飲料は持参するといいでしょう。

ハイヒールやサンダル類は怪我のリスクが高いため、上陸禁止です。
見学の際は、歩きやすい靴と服装で臨みましょう。