2020年10月01日

公 示

カトリック東京大司教区 大司教
タルチシオ 菊地功

新型コロナウイルス感染症が拡大していた2020年2月27日から同年6月20日まで、カトリック東京大司教区では、人命尊重の立場から感染対策を徹底するため、管轄下にある東京都と千葉県におけるカトリック教会でのミサを非公開とする措置をとり、教会施設における集会を停止してきました。この措置にもかかわらず、この期間にあって、都内某所において、カトリック教会のミサが多数の方を集めて継続されているとの情報が寄せられました。

その事実を確認し、教皇庁教理省と協議の結果、以下のように公示します。


「聖ピオ十世会」、または「SSPX (The Society of Saint Pius X)」と名乗る団体は、カトリック東京大司教区とは、一切関係のない団体です。2020年9月1日付の駐日教皇庁大使館からの書簡によれば、教皇庁教理省から、「聖ピオ十世会は現時点ではカトリック教会において法的身分を有しておらず、同会の聖職者は、教会法上の制裁から解放されているとはいえ、教会において適法に使徒職を果たすことが出来ない」との回答がありました。従って、カトリック東京大司教区において、同会の聖職者は適法に使徒職を果たすことが出来ません。

また信徒が同会のミサに参加することは、現時点で推奨することは出来ませんので、信徒一人ひとりが信仰者としてのふさわしい判断をされることを望みます。

以上

 カトリック東京大司教区の皆様

「聖ピオ十世会」に関する公示について(解説)

カトリック東京大司教区は、2020年10月1日付で、「聖ピオ十世会」、または「SSPX (The Society of Saint Pius X)」と名乗る団体が、東京大司教区とは一切関係のない団体である旨を公示いたしました。同時に教皇庁教理省の見解に基づき、同会の聖職者が適法に使徒職を果たすことが出来ないことを付記いたしました。この公示に関して、その背景をご説明申し上げます。

新型コロナウイルス感染症が拡大していた2020年2月27日から同年6月20日まで、カトリック東京大司教区では、すべてのいのちを守るために、大司教区内においてミサを非公開とする措置をとり、教会施設における集会を停止してきました。あらためて言うまでもなく、わたしたちの教会は共同体としての一致を基礎として成り立っています。今回の事態は、日曜日に教会に集まれないという事実を持って、わたしたちに教会共同体の意味を再考する機会を提供しています。

もちろん個々のキリスト信者は、自由に何らかの団体に属することができますが、現在の状況に鑑みると、キリスト信者は、何かの信心会や活動グループ、修道院や黙想の家に所属する信者なのではなく、基本的に教区共同体の民、小教区共同体の民の一員であるという意識を持つことが重要です。加えて共同体における一致とは、単に物理的に建物に集まることだけを意味しないことを、わたしたちは今般の事態で学び、霊的なきずなにおける一致の重要性を再確認しています。

今般の緊急事態にあって、いのちを守るためにミサの公開を中止にするという緊急の措置を選択いたしました。忍耐を持ってこれに従ってくださった方も多くおられましたが、趣旨をご理解いただけず協力いただけなかったケースもいくつか報告されています。教会の霊的一致の観点からは残念なことでありました。物理的な一致だけではなく、霊的な一致が実現しないのであれば、相対的価値観が支配する現代社会にあって、神のもとに集められる教会共同体は、その存在の意味を失ってしまいます。

上記のそうした報告の中に、公開ミサが中止されているにも関わらず、都内某所において、カトリック教会のミサが多数の方を集めて継続されているとの情報が教区本部に寄せられました。その事実を確認した結果、ミサは聖ピオ十世会の司祭によってささげられていることが判明いたしました。そこで、聖ピオ十世会と聖座との現時点での関係について教皇庁教理省と協議した結果に基づき、上記の内容の公示をいたしました。同会は東京大司教区とは関係のない団体ですので、その活動は独自のものであり、自由です。ただし同会の司祭は、東京大司教区内において適法に使徒職を行使することは出来ません。また同会と教会との関係を考慮するとき、信徒が同会のミサに参加することは、現時点で推奨することは出来ませんので、一人ひとりが信仰者としてのふさわしい判断をされることを望みます。

以上



当ブログでも、推奨してきたピオ十世会による聖伝のミサですが、新型コロナウィルス流行で、教会のミサが公開停止されていたときにも、公開ミサを行いその件について、日本のカトリック教会からは、認められていなかったようです!
もちろん、どちらが正論で、正しい判断を行っていたかは、一目瞭然ですが、

ところが、海外で、聖ピオ十世会の聖職者が、
性的暴行を行ってきたとするニュースも入って来ました!
真偽のほどは、わかりませんが、こうなって来ると何を信じて従えば良いのか?わからなくなりますよね!



【AFP=時事】13日付のスイス紙ルタンは、ローマ教皇庁(バチカン)非公認の超保守派修道会である聖ピオ十世会(Society of Saint Pius X)の司祭らが、数か国で児童生徒に性的、心理的、物理的な暴行を加えていたとする調査結果を報じた。

同紙は、同会が行った調査報告書など20点以上の内部文書を入手。その結果、「創設されて以降、2020年までに欧州や他の地域で幅広く暴力行為がなされていたことが判明した」としている。

同会は世界で160の小修道院と120の学校を運営。同紙は、フランスやベルギー、スイスで元児童生徒やその親、被害者支援団体に聞き取り調査を行ったほか、訴訟記録を調べた。ただ、同会自体は取材に応じなかった。



 ある被害者支援団体は、「問題のある司祭」は約60人に上るとみている。

スイス南西部バレー(Valais)州出身のフランソワ・ド・リードマッテン(41)さんの場合、同州中部にある同会運営の小学校に通っていた頃から虐待が始まった。「私たちは他の児童の前で棒でたたかれ、ズボンを下ろされた」と振り返った。

◌歳になって送られた仏ラペロディエール(La Peraudiere)の寄宿学校でも、シャワーを浴びた後に寮監から性的暴行を受けた。「散々殴られた直後にキスされる」こともあった。



 聖ピオ十世会は、1970年にフランスのマルセル・ルフェーブル(Marcel Lefebvre)大司教が創設。現在、60か国以上に590人の司祭と50万人近くの信者を擁する。スイス中北部メンツィンゲン(Menzingen)郊外に本部がある。




*幸い日本の聖職者は含まれていないようなので、数少ない聖伝のミサ、トリエントミサを行ってる団体は、貴重なので、大事にして行かなければなりませんね!
但し、聖伝のミサに参加してても、他人を中傷するような輩もいますので、注意も必要です。



尚、ツィッター(X)において、聖ピオ十世会の宣伝をされてる方がいらっしゃるのですが、
残念ながら、その方は、カトリック教会から認められたファティマやルルド、秋田の聖母マリア様などは、信じるがそれ以外のマリアディバインマーシーさんやリトルペブル、ヴェロニカルーケンさんなどの教会から認可されてない私的なメッセージは、信じないようにと発言されてます❗️
天からのメッセージから聖伝のミサ、トリエントミサの重要さを学び、聖ピオ十世会にたどり着いた信者にとっては、困惑しますね!
これが、聖ピオ十世会の共通の考え方だとすると彼らは間違った考えで、例え伝統ある聖伝のミサを行っていても、神からのメッセージを
無視するようでは、良くない事ですね!