昨年の夏のことであるが、新型コロナに罹患してしまった。

熱と倦怠感、そして熱が引いた予後は食欲不振と自律神経の不調、不整脈、こうした辛い症状は3カ月以上も続いた。コロナの後遺症である。

感染源は家族、妻である。家庭内感染であるから、どんなに注意を払っても避けることが出来ない。しかし当の妻は軽い咳程度で無症状に近い、とはいえ妻を恨むことは決してしない、御法度である。

 

長期間不調が続くと、人間というものは弱いもので、否、人にもよるが私は元来心身ともに強い人間ではないので、先行き悲観的になり、無力感に苛まれることになった。外出することも出来ず、車の運転もしない、つまり「コロナ鬱」という状態である。

 

何とだらしない人間なのだろうか。

このまま自立神経の不調や不整脈が続いていけば・・・私の日常はどうなるのか?

様々な不安が頭をよぎる、さらにその不安が不安を呼び込み、心理的不調はさらに増す。

そのような中、知人と会う機会が得られた。彼は、人を弁護する法律の仕事をしており、まだ現役の秀才である。

たった一言、「私は運命主義者である」と彼は言う。

何が起きてもそれは運命なんだよ、だから全てを受け入れることが大切なことなんだよ。

私は、ハッとした。一瞬心のモヤモヤが取れたような気がした。

自分の無能力さ、無知さを、改めて実感することになる。

この言葉を受け入れても、便箋に書いた手紙を消しゴムで消すような、まっさらな白い紙のようにはならないが、彼の言葉が一つの心の支えとなったことは確かである。

 

今は、医療機関の指導の下、適切な薬物治療で概ね罹患前の状態に改善しているが、人間(人生)万事塞翁が馬であることを改めて認識した。もしかしたら幸運が訪れるしるしかも知れない、と前向きに捉えることにする。

 

最近、私のブログを読んでいただいている或る女性のブログが更新された。

その方は、入院されたようであるが、幸い大事には至らなかったようである。

私は女性のブログに書かれたいくつかの言葉に、痛く感動した。

それは、

「慈悲に満ちた心(言葉)は必ず人に届くもの。

一日一日を大切にもっと丁寧に生きよう。

今回の出来事は必要な道順だった」

と・・・良い言葉である。

 

私も今回の新型コロナ感染は、自分自身を少しだけ強くするための必要な道順だったのかも知れない。

 

                                高司 拝

 

↓新型コロナ変異株

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