17. 捨石の「大きさ」

 捨石とは相手に石を取らせることで、取らせた石の損失を上回る利益を得る手法です。大きな石を取る為に小さな石を与えたり、眼形を造らせない為に打ち欠くなどもありますが、捨石手筋としては「三線の石は二目にして取らせろ」言われ、数目の損より周囲を締め付ける壁の威力の方が何倍も得になります。これは捨石の効果による手数の利益が大きく、捨石を増やすほど利益が増す場合も少なくありません。

 切った石を取らせることでシボリを利かせる手筋も一般的で、締め付けることで相手の石をダンゴ石にさせて封鎖するなど大きな手になります。捨石は典型的な手筋として「手筋集」に沢山例示されておりますので繰り返し勉強することで誰でもマスター可能です。又、元手も分かりやすく利益も想像しやすいと言えます。