大袈裟な、と思われるかもしれませんが、私の模型づくりにも、コロナ禍による
サプライチェーン(Supply Chain)の途切れが発生し、EF61の製作がしばらく、ストップしていました。
[kato製のEF81用DT138.139台車の床板への装着方法について]
先週半ばあたりから、ようやく再始動できましたので、現在行なっているkato製のEF81用DT138.139台車の床板への装着方法について報告します。
もしも、katoの台車をkato製品以外の車両、キット等に活用してみたいとのお考えの方がいらしたら、参考になればと思います。作業に実際を少し細かく書きます。
kato DT138台車 下は、床板に装着するための飾りネジ
16番で標準的な台車の床板への装着方法は、台車マクラバリのセンターに3ミリ程度の孔を開けてセンターピンで床板にネジ止めするというものです。
16 番の一般的な台車取付用のパーツ
しかし、kato製の台車は、そのような構造ではありません。もとのEF81には、台車両サイドの突起(爪)を車体にパチンとはめ込む構造になっています。
そこで、床板への装着方法を工夫しなければなりませんでした。
いろいろと考えた末に、結局、台車を加工し、16番で用いられているようなセンターピン留めにすることに落ち着きました。
そのためには、適当なサイズの飾りビスを台車中央に接着剤留めする必要があります。そのあたりの加工の実際は、ラフなフリーハンドの組み立て図でお恥ずかしいのですが、ご覧ください。(パソコンで作図できればよいのですが、あいにく不得意でして…)
製作に入る前に粗雑な図でも、一度、紙に記してみると、工程が具体化でき、問題点なども見えてくるので、私はよくやっています。
届いた日本製の飾りネジ
そこで、この工作のポイントとなる飾りネジですが、工具関係のカタログにはいくら探してもjust fitするものがなく、困っていたところ、写真のようなファッション関係のパーツが見つかりました。レザークラフト用で、ベルトやハンドバッグに使うものだそうです。
写真のパーツは、ネットで購入しました。
兵庫県の業者さんが扱っていて、注文してから3日で届きました。イチネンMTM ツール事業部
ファミリーツール(FAMILY TOOL) 片ネジ式ビス (9×4×7mm) ゴールド 5組入 57433
価格は487円です。
現物が届いて、何とか使えそうなので、.止まっていたEF61の製作を再び動き出せたわけです。
パーツは、雄ねじ、雌ネジからなっていて、雌ネジの方が長さ7ミリと、長すぎるので、糸のこで3.5ミリに短縮します。そして、katoの台車のセンターに付いている突起をカットし、雌ネジの方を台車に接着します。真鍮帯板をコの字形に加工して、センターにφ3.8の孔を開け、床板にハンダ付します。台車の床板への装着は、雌ネジをコの字形の帯板に開けた穴に通して、上から雄ねじで留めます。
(続く ※ 工作がひと段落したら、出来上がりの写真等を掲載したいと思います。)
[サプライチェーンについて考えたこと]
ここからは、模型製作と関係のない話です。
今回使うことした飾りネジを購入する前に、国外から配送される別の商品を注文していて、その際感じた部品調達のリスクについての話です。
今回使った飾りネジについては、本当はもう少し小さめのものが良かったので、類似の別の小ぶりの商品を、5月6日にネットで注文しました。そちらは、6月11日までお届け予定となっていて、こんなに日数がかかるのは、コロナの影響によるものだと察しはつきましたが、最適な品物でしたので到着を待つことにしました。。しかし、到着予定の6月11日を過ぎ、15日になっても、荷物の配送が遅延しています、としか連絡がなく、その後、こちらから到着予定日を連絡欄から尋ねると、文字化けして読み取れないメールが届きました。それから2日して、ネット販売運営会社から、返金が完了しましたと連絡があり、キャンセルになったことがわかりました。
たかが、個人の趣味で製作している模型のパーツの話ですが、人間が生きていく上で円滑な供給が不可欠な商品の製造だったら本当に困ることです。国外にまたがるサプライチェーンをできるだけ、国内に回帰させることが大切ではないかと、考えてしまいました 。