『日経ビジネス』(2014.06.23)の特集記事
「人事部こそリストラ」にソニー銀行の事例
が紹介されていました。
このレポートによると、「銀行らしい」集団
になっていて、「ソニーらしさ」の喪失だった、
というものです。
では、「ソニーらしさ」とは何でしょうか?
(『日経ビジネス』 2014.06.23 P.030)
同社の強みは、「顧客志向」を徹底した独自の
サービスを数多く導入してきた点だ。取り扱う
金融商品の多さや扱いやすい外貨の積立貯金
サービスなど、他のネット銀行やメガバンク
にはない独自性こそが彼らの強み、
「ソニーらしさ」だった。
一言でいえば、
「ソニーグループは大企業病に罹り、
創業者精神を忘れてしまった」
のではないか、ということです。
「茹でガエル現象」や「成功の復讐」によって、
リスクを負って挑戦する気概を失ってしまった
のではないか、と思います。
とても残念なことです。
ソニーグループの全員(経営者層も含む)に、
盛田昭夫さんの『21世紀へ』を精読してもらい
たいですね。
私は常に、ショートサイトで判断し今年だけ
儲かればよい、というような商売はしない。
誰からも評価される正当な経営を続け、
信用を高めることが、ソニーの最大の社会的
責任であり、またソニーの経営の根本原則で
あると確信している。
(P.137)
(076-1-0-000-364)
いま私の寒心に耐えないのは、日本ではこの
コンセンサス(日本ではビジネスにおいても、
家庭のおやじ的な統轄が要求されますが、
それは全体のコンセンサスを前提にしている
注:藤巻隆)が失われてゆきつつある、と
いうことです。小は家庭、会社、大は国家
という運命共同体としてのおのずからな
コンセンサスが薄れると、もともとそれを
拠り所として成立した日本では、デシジョン
メーキングが不可能になりかねません。
(P.144)
(077-1-0-000-365)
民主主義下ではマイノリティーは無力です。
われわれと逆の立場、異質な考えの人は、
彼らの目標に向かって日夜活動を続けて
います。われわれはそれ以上の努力を
重ねて、傾きかけたこの日本を立ち直らせ
ねばならないのであります。
(P.149)
(078-1-0-000-366)
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私の書棚(読み終わった本の一覧)
孫子の兵法前編1
孫子の兵法前編2
孫子の兵法前編3
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孫子の兵法後編2
孫子の兵法後編3
孫子の兵法後編4
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