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日経ビジネスの特集記事(15)
爆発する日本食経済圏
世界が食いつくブームの裏側 2013.7.15
躍進支える“黒子”たち
前回は海外の日本食レストランの盛況ぶりの一部をお伝えしました。
あなたの想像を超えていたのではないでしょうか?
今回はそうしたブームに沸く海外の日本食レストランに
欠かせない寿司ロボットの普及や冷凍ギョーザの現地生産の状況、
日本食と言ったら「しょうゆ」を浸透させるために
日夜裏方として働く人たちをお伝えしていきます。
ロボットの導入は国内自動車メーカーではおなじみのものですね。
24時間文句も言わず働く、人間に取って代わる存在でもあります。
労働問題にも波紋を投げかける“モノ”としても取り上げられますね。
では、寿司ロボットはどうなのでしょうか?
寿司ロボットの利点は、熟練した寿司職人がいなくても、
操作方法を覚えればだれにでもすぐに使うことができる、
という点です。
「その(寿司ロボット)最大手が、東京都練馬区に本社を置く
鈴茂器工。
1985年に米国で寿司ロボットの販売を開始し、現在は中東や
南アフリカ共和国など65カ国で事業を展開する」
鈴茂器工が扱う寿司ロボットの性能はすごいと思いました。
「鈴茂が扱う寿司ロボットは多岐にわたる。
セントラルキッチン向けから個人経営のレストラン用まで、
作るものも握り寿司から軍艦巻き、巻き寿司など多様だ。
大型機械では、1時間に4000本もの巻き寿司を製造できる」
鈴茂の小根田育冶社長は次のように語っています。
「本物の寿司を作るためのハードと、それを生かせるソフトも
提案しないと成長は続かない」
パリで日本食店が多数集まるオペラ座界隈に冷凍ギョーザを
浸透させた会社があります。それは味の素冷凍食品です。
フランス料理の本場に乗り込み、日本食店に今や欠かせない
食材となった冷凍ギョーザを卸しています。
「『約180軒ある日本食店の65%が味の素の冷凍ギョーザを
使っている』と味の素冷凍食品の海外部長、高原弘・執行役員は
胸を張る」
そんな味の素冷凍食品の業績はどうなのでしょうか?
「味の素冷凍食品の海外売上高は、2012年度に100億円だったが、
3~4年で2倍に引き上げることを目指す」
寿司に限らず、日本食に欠かせないのは「しょうゆ」です。
「最大手のキッコーマンは、2013年3月期の連結売上高に
海外が占める比率が5割弱の1400億円。営業利益も全体の
7割弱の130億円と、国内の2倍近くを稼ぐ」
キッコーマンは日本国内と同じ「万能調味料」としてだけでなく、
海外の外食業者や消費者が求める商品開発も行なっています。
「例えば、欧州では、『スクレ』と呼ばれる焼き鳥のタレ
のような甘辛いしょうゆがヒット。フランスの日本食
レストランでは、白いご飯にしょうゆをかけて食べる人が
多いことから2007年に商品化した。
今では現地の多くの日本食レストランで使われており、
食品スーパーにも並ぶようになった」
キッコーマンの堀切功章社長は、こう話しています。
「しょうゆを軸に、成長市場に向けた新しい派生商品を
投入していくことで成長を加速させたい」
日本企業がここまで海外の日本食レストランの成長に手を貸し、
ともに成長していこうとしている姿勢に心打たれました。
日本企業は捨てたものではないですね。
今週の特集記事の最終回は、「3つの壁を乗り越えろ」
と題してお伝えしていきます。
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