バックナンバー(76)
ここに掲載しているのは、管理人・藤巻隆が
携帯サイトで運営していた時のコンテンツです。
2007年1月8日号からスタートしています。
1カ月分毎にまとめてあります。
● 2013.4.29-5.6
(No.5)<317>
私の新人育成 天動説より地動説を信条に
上田 準二(うえだ・じゅんじ)氏
[ファミリーマート会長]
天動説から地動説のようにね。今までは、周りの天体が自分を中心に回っていた。これからは地動説です。共通の目的を持った人間集団の中で、自分から動いて周囲や社会と交わっていかないと仕事は成立しない。嫌だとか、付き合いたくないだとか、自分の価値観だけで物事は進められません。
自分の殻の閉じこもっていてはダメで、自ら周りに飛び込んでいかなくてはなりません。自ら感じて、自ら動く。そのためには、自分を変えにゃあかんと思いました。
自ら気づいて、動く。その秘訣は、分からないこと、怖いこと、嫌なことを避けないことです。
*今週号には「編集長インタビュー」が掲載されなかったため、「実践の奥義」から記事を掲載しました。
● 2013.4.22
(No.4)<316>
企業には「遊び」が必要だ
小池 利和(こいけ・としかず)氏
[ブラザー工業社長]
当社の主力であるプリンターなどの事業が、スマートフォンやタブレットなどの影響で頭打ちになりつつあります。例えば地図。スマホのアプリを使えば済むので、紙にあらかじめ印刷することはあまりなくなった。
みんなが参入するから、結局は思ったほど儲からない世界です。たしかに市場としては成長するだろうけど、うちは別にそういうマーケットじゃなくていい。ニッチでいいじゃないかと。成長分野だから追えとか、成熟しつつあるからやめておけということも言わない。
新規事業なんてだいたい1000に3つしか当たらないから、あまり大きく期待しても仕方ないけど、可能性があればやったらいい。ただ、あきらめる時は早くあきらめようと。
企業には、余裕とか遊びって必要だと思うんです。完璧な企業が出来上がって、明日から改善の余地がないほど立派というのは、つまらない。
1度失敗しても懲りないところが、うちの会社のいいところですね。
● 2013.4.15
(No.3)<315>
社長は“根回し係”でいい
野中 正人(のなか・まさと)氏
[しまむら社長]
消費に関しては手放しで喜べる状況ではありません。環境は間違いなく厳しい。
しまむらの一番の強さは安さです。ただ、流行遅れだったり、品質を落としたりしたら、お客さんは相手をしてくれません。日本の消費者、とりわけ女性が商品を見る目は厳しい。
当社には製造のノウハウがありません。モノを作るノウハウと商品を企画する力は専門メーカーにかなわない。私たちはあくまで小売りで、そこにプライドを持っています。
製造小売りを目指すよりも、取引先のメーカーに、お客様がこういうものを欲しがっていますよと伝えて、作ってもらう方が、ずっといい商品が出来上がってくる。仕入れに徹する小売りとして、まだまだ効率化できる部分がある。それを理屈通りに徹底してやっていくのが「しまむら流」です。
● 2013.4.8
(No.2)<314>
存亡の危機脱し、攻める英FT
ジョン・リディング(John Ridding)氏
[英フィナンシャル・タイムズCEO]
私は一般的な見方と異なり、ニュースメディアの将来に自信を持っているし、楽観視している。
電子版の立ち上げによって、世界中の辺鄙なところに住んでいる読者にもFTを届けられるようになった。これは紙の新聞ではできなかったことだ。
紙媒体には紙ならではの強みがあり、デジタルと両方が必要ということだ。
今後も、常に何が重要であるかを正確にかつ簡潔に伝えることで定評があるFTジャーナリズムを維持しつつ、編集に投資し続け、新たなサービスの提供を増やし、それによって読者から応分の対価をもらい、さらなる投資に結びつける好循環を維持、強化していく。新聞を巡る環境の変化がどこで落ち着くということはないからだ。
*今週号には「編集長インタビュー」が掲載されなかったため、「世界鳥瞰」からインタビュー記事を掲載しました。
● 2013.4.1
(No.1)<313>
ユニーク制度のデパート
大沢 哲也(おおさわ・てつや)氏
[日本食研ホールディングス社長]
2006年に工場を新設した時にも、どうせなら欧州風の建物にしたいという話になり、「KO宮殿工場」が完成しました。オーストリアのベルベデーレ宮殿を模していて、工場内には世界のいろいろな王様の調度品や、王室御用達の食器も展示しています。
大きかったのは、会社の知名度が向上したことです。工場が稼働している平日は、宮殿工場の見学ツアーを開催しています。休日も庭園を開放したりして、年間3万人が来てくれる。
「社員が主役になる経営」を進めています。きっかけは、急成長を続ける中で、家族経営を目指していたにもかかわらず、離職率が高くなってきたことです。
強みの1つは提案経営にあります。レストランや食品スーパーなどに社員が直接出向いて、課題や不満、要望を聞き、商品のよりよい利用法をお客様とともに考える。それが功を奏しているのだと考えています。
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