バックナンバー(18)
ここに掲載しているのは、管理人・藤巻隆が
携帯サイトで運営していた時のコンテンツです。
2007年1月8日号からスタートしています。
1カ月分毎にまとめてあります。
● 2008.06.30
(No.5)<77>
「隠居」は明治の遺物
日野原 重明(ひのはら・しげあき)氏[聖路加国際病院理事長]
65歳を老人として隠居させた半世紀前、100歳以上の人は日本全国で125人しかいなかった。
それが今は3万5000人もいるんですよ。
時代が全然違っているんです。
だから高齢者の基準を75歳に底上げをしなさいということなんです。
もっとも、本人たちの意識を変えてもらう必要もあります。
介護保険制度ができたら、65歳になると介護を受ける権利があると思ってしまう人がいる。
本当なら自立できるような人まで、介護保険で面倒を見てもらうから制度を破綻させてしまう。
● 2008.06.23
(No.4)<76>
変化先取りで商機を拓く
小島 順彦(こじま・よりひこ)氏[三菱商事社長]
2009年度までの2年間に全社で1兆5000億円を投資する計画です。
その内訳は、今収益を稼いでいる金属・エネルギー分野が約5000億~8000億円と3分の1程度の水準を見ています。
これで、できる限り日本への安定的な供給力を確保しようと。
将来ほかの国に多くの権益を取られる時代が来るかもしれないので、安定供給を続けることも、我々の使命なのです。
ほかの事業にも内容を吟味しながら、しっかり投資していきます。
金融や医療、環境などのイノベーション分野へが、2000億~4000億円。
それ以外の重点分野、つまり機械や化学品、生活関連産業などへは3000億~5000億円を投じることにしました。
資源の好調に隠れて目立ちませんが、機械や化学品の部門でも昨年から増益基調に転じている。
これが我々の本当の意味での強みと考えています。
● 2008.06.16
(No.3)<75>
痛み超え世界インフレ防げ
ビル・エモット(Bill Emmott)氏[元英エコノミスト編集長]
日本が中国や、世界経済の変化に対応するために取り組まなければならないことは何か。
それは、今後も市場原理に基づいた改革プロセスを堅持することだと思います。
日本が今、抱える問題点は大きく2つです。
まず、経済のシステムが硬直化していること。
そのため、新たな事業とか、イノベーションが起こっても、モノになるまでに時間がかかり過ぎてしまう。
もう1つは、国内の需要が弱いことです。
賃金が上がらず、労働者の実質購買力が落ちている。
小泉純一郎政権の下での労働改革により、パートタイムなどの非正規社員が増えており、結果的に国民のお金が企業に移動してしまいました。
労働改革はまだ不完全でしょう。
労働者を正規社員と非正規社員に2分するのではなく、全労働者を幅広く包含する新たな枠組みや法律を設けるべきです。
併せて最低賃金を大幅に引き上げていかなければなりません。
● 2008.06.09
(No.2)<74>
土地情報で逆風に克つ
岩尾 崇(いわお・たかし)氏[長谷工コーポレーション社長]
職(オフィス)、住(マンション)、商(店舗)に加えて、工(工場)も一体的に開発し、いくつかの中小工場が共同で入居する工場棟を作ったことが注目されました。
いろいろな自治体の方などが視察に来ていました。
良い意味での下町風のイメージも残そうということだったんです。
目先の利益にはならないけど、本当の生活を創るという意味では、街づくりは極めて重要。
それで、都市の再開発の部隊も組織したのです。
● 2008.06.02
(No.1)<73>
市場と歩む「賢い政府」に
ヘレン・クラーク(Helen Clark)氏[ニュージーランド首相]
今は、ニュージーランドは日本市場に入っていきたいと強く思っています。
しかし、世界的な食糧危機となれば、私たちには日本以外の国に売るという選択肢も出てきます。
我々にとって日本がプレミアムを持つ市場ではなくなるかもしれません。
日本は高品質で信頼性が高く、持続的に食糧供給ができるパートナーを探す必要があると思います。
今回、FTAへの検討が始まってよかったと思います。
日本は古き良き友人である我々を、食糧供給源としてもっと頼ってほしいものです。
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