0296 再訪
大肥橋(おおひはし)
大分県日田市夜明大肥
大肥川に架かる石橋
橋長:27.60m
橋幅:4.60m
径間:22.50m
拱矢:4.70m
架設:1899年(明治32年)
石工:不明
型式:単眼アーチ橋
壁石:布積み
取り壊しが決定している大肥橋です。福岡からの帰り、工事中だったので今後の事も聞きたかったので寄りました。また周辺の木が伐採されいて今までどうしても撮れなかった角度から大肥橋をおさめる事が出来ました。工事関係者の方のお話だと梅雨明けくらいから石橋の解体は始まるそうです。保存運動も行われましたが、ここ数年の豪雨被害による川の氾濫で周辺住民の安全優先となったらしいです。元々は1870年(明治3年)に架設された石橋ですが、1889年(明治22年)に流失しています。現石橋はその10年後の1899年(明治32年)に架橋された橋ですが、以前にも国道386号線の改良工事で撤去される寸前に歩道橋として保存された経緯があります。数回の話し合いが行われたようですが、121年の歴史に幕を下ろしそうです。
訪問日:2020年3月1日(日曜日)
大肥橋
=====案内看板=====
大肥橋
この橋の上流約1.5Kmに位置し、参勤交代の街道でもあった茶屋の瀬に架けられた歌詠橋は、石造アーチ橋で、当時は名橋として評判も高く、広瀬淡窓の詩にも詠われたものであった。しかし惜しいことに、翌嘉永三年の洪水によって流失し、長い間多くの人々は困り果てていた。
その代わりとして明治三十二年に完成されたこの大肥橋は、セメントやコンクリートの無かった時代に拱矢比4.8という日本でも珍しい扁平な石造アーチ橋であって、余程熟練した石工の手によって作られたものであろう。以後約80年間年々通過する自動車が増加し、今では1日1万台を越す交通量となり、その上1台1トンもなかった車が現在では20トンも越すように大型化してきた。この莫大な荷重にもめげず、又洪水や地震にもびくともせず今日までその役目を果たしてきたのである。
石造アーチ橋はもはや作られなくなってしまった現在、私達はこの美しい石造アーチ橋を何時までも大切に保存してゆきたいものである。
昭和五十七年五月
日田ロータリークラブ
大肥橋
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大肥橋