全力で走る

待ち合わせ時間に、走れば間に合う時。

たかしは、思い切り走る。
全力疾走する。

自分が風になる感じが気持ちいい。

とことこ走る感じではなくて、
思い切り膝を曲げて、うさぎが跳ぶように走る。

人の波を、ステップのようにかき分けて、
緩急をつけて走る。

なんだか、映画の登場人物になった気分になる。
そんな瞬間が心地いい。

なので、到着した時には
思い切り息を切らしているのだけれど、

それもまた、爽快感がある。

この爽快感が味わえるようになったのは、
大人になってから。30歳を超えてからだと思う。

子供の頃は、太っていて、体も弱かったので、
走り方が分からなかった。

ふと、何気なく見たテレビ番組で、
「早く走る方法」を試してみたら、

自分でも驚くくらいに早く走れた。

身体を動かす感動を、大人になってから味わえたのは、すごく良かったと思っている。

いつまでも、この爽快感を感じられる身体でいたい。

いつでも全力疾走できるように、
日頃から運動して基礎の土台を作りたいなぁと、

そんな風に思うのです。

そもそも遅刻しないように出発すればいいのだけれど、

ギリギリで走る感じも、好きなのです。

cp29-1