先日、知人が悩んでいたので話を聞いた。





「ああ 昔の俺を見るようだ‥」

と思ってしまった。



やはりどこの世界にもいるんだな、“要領のいい人間”て。


日本でも海外でも高名な心理学者、カウンセラーの加藤締三さんの著書にある一文を紹介しよう。



「ずるい人間は、誠実な人間を悪者に仕立てる」


会社内やプライベートでのいさかいとかは、毎日毎日、少しずつイライラさせられていく。

その毎日の積み重ねの部分を見ないで、その怒りが頂点に達して爆発してしまった時の事を捉えて、「あの人はおかしい」と言う。

よく「挑発に乗るな」と言われる。挑発をしておいて、事件を起こした方を悪いと言うが、誠実な人ほど挑発されればたまらない。
誠実な人は「やることをやっている」から悔しい。不誠実な人間は「やることをやっていない」から、悔しくない。 世の中には外から分からないような裏工作をする人が沢山いる。その人間自体がストレスになる。
次第に次第に耐えられなくなる。
会社も親族も皆同じである。
ある人が毎日毎日、嫌がらせをされる。見えない嫌がらせをされる。じっと我慢をしている。
しかしある時点で「キレる」。

そうして、例えば反撃に出る。その反撃に出た時、人々は、その反撃に出た人を責める。
しかし本当に悪い人間は、見えない嫌がらせを毎日していた方である。
世の中は「面」で見るよりも「点」で見る方が分かりやすい。だから「点」で人を判断する。
そこで善良な人の方が周囲の人から批判をされて、醜い目に遭うことは案外多い。コミュニケーション下手という事で自分の事をうまく伝えられず、善良で誠実な人が、ずるい人によって悪者に仕立て上げられる事はよくある。 そんな時には大抵ずるい人の周囲もずるい。
つまり被害者がいつの間にか加害者にされてしまう。
現実の世の中は「点」で人を判断するから、小ずるくて、立ち回りのうまい不誠実な利己主義者が誉められて、真面目で誠実な人が批判を浴びる事がある。





続く。