彼女に俺は たくさんの常識的な事を伝えた。



周りに厳しい事を言ってくれる人がいない事。




少なからず親の犠牲になってる事。




彼女は初め、



「? なにが??」


あくまでも自分の非を認めないし、自分を知ろうとしなかった。




するといきなり





「おかあさぁんっ」



と泣き出した。




25を越えた大の大人が

「おかあさぁん」

と泣き出す(実際には泣いていない)のには驚嘆を覚えたが、ここで引いたら彼女のためにならないし、決着がつかないと思い



「大の大人がおかあさぁん なんて言って泣いてんじゃねぇ!!たまには人の言うこと聞け!!!」


と怒鳴った。


すると おかあさぁん なんて言って泣きそうな声を出していた彼女は ピタリと泣き止み 黙って話を聞き始めた。




まず 周りにいる おかしな人間達。




「あの鳴きながら出てきた女はなんだ!?俺の周りはみんな笑ってたぞ!あの彼氏が2人の問題だからって言ってる事が一番マトモじゃねぇか!!」




彼女は返す言葉もなく聞いている。




そしてチラチラ男性チェックだか、自意識過剰なのかわからない異常な癖。



「何が見てないだ! 人を馬鹿にすんな! 見てないなら見てないで何も言うか!見てるから止めてほしいと言ったんだろが!!」




今まで


「はあ!?見てないから!」






しまいには


「ずっとアナタを見てればいいの?見ててほしいの?」



なんて言っていた彼女が


驚愕の言葉を




発したのだった。







続く。