俺が小路さんと仲良くなる事で起きた事。



それは小路さんと同期の村上さんの“嫉妬”。



俺みたいな初心者に近い人間が小路さんと仲良くするのが気にくわなかったらしい。




それからネチネチ嫌がらせを受けた。




まあ よくある事だ。


道場とはいえ学校ではない。



“みんな仲良く”なんてできないだろう。



いや この村上さん、 非常に危ない人だった。




当時 慧舟會には村上さんが“気にいらない”人がいた。




その人は慧舟會東京本部創設からのメンバーで 特にそこまで強くはなかった。



“その日”の道場は異様な空気に包まれていた。





村上さんの目がいつもより鋭い。




「なんだ やな感じだな」




道場では普通にスパーが行われていた。



練習嫌いの村上さんが珍しく練習している。




俺もスパーをやっていたが 村上さんが気になって仕方がなかった。




俺がスパーを終え談笑している時




“それ”は聞こえた。






「ッテエエエエッ!!!!」




人が人を




壊した。






続く。