勝手に人物像を書くこのシリーズ。


今回は桜庭さん編です。



桜庭さんの事はちょいちょい書いてきましたが、またまた書かせて頂きます。




桜庭さんは もうファイターとしては憧れの存在で、いろんな技を教えて頂いた。


とにかく負けず嫌いな方で スパーでも自身が納得しないと



「あっ わかった!」


といきなり叫んで 俺を見て ニヤリとした事もあった。


“次は簡単に極めるぞ”みたいな。


その負けず嫌いさには嫌みがなくて人間的にも表裏がない人だ。


好きなものは好き、嫌いなものは嫌い。みたいな。



憧れのヒーローは誘惑にも強いらしい。

ここでは書けないが、スゴイ話を格闘関係者に聞いた事がある。

さすがだな、と思った。


試合が終わりみんなが銀座だ六本木だと飲み歩いているチームメイトをよそに 家に帰って、毎日素振りをしていたという松井秀喜選手にも通じる。



桜庭の前に桜庭なし。
桜庭の後に桜庭なし。
と言ったところか。


俺のデビュー戦の時桜庭さんは、当時“現在進行形のヒクソン”とマスコミが評した事もある寝技のカーロスニュートンと真っ向から寝技で勝負し、壮絶な極め合いを制した。


桜庭さんの蹴りの技術があれば当時打撃に力を入れていなかったカーロスに、ミドルやローでダメージを与えて判定勝ち……という選択も出来たはずだ。桜庭さんこそ“神の子”ではないか。

桜庭さんは物凄いメンタルが強い。

恐らく日本人選手の中でもトップクラスだろう。



俺は桜庭さんに憧れ、桜庭さんと同じカラーのスパッツにバックにも同じ文体のイニシャルを入れ戦ってきた。

アンデウソンから勝った後、桜庭さんのいる部屋に行き、練習をつけて頂いたお礼を言いに言った。

桜庭さんはニコニコしながら俺の パクりスパッツのバックの文体を見て

「あー こういう風にやったんだ」

とDTという崩し文体を見て笑っていた。


憧れのヒーローは体がボロボロになっても戦っている。


1ファンとして 桜庭さんが強豪外国人から一本取るのをまた観たい。



俺も30を越えたが、桜庭さんから教えて頂いた技術や考え方は今でも自分の血となっている。


桜庭さん、次の試合頑張って下さい!











寝技最高。桜庭和志最高。人生超絶好調。