ゴングが鳴り、 見ていても宇野さんはリズムを取れてない。
寝技を警戒するあまり 後手後手に回ってしまっていた。
寝技にいっても後手に回ってしまっている。
だからポジションも 簡単に許してしまった。
しかしバックを取られた時の宇野さんは強い。
必ず ガードに戻し上になる。
そして
その時は来た。
しかしさすが青木真也。
宇野さんが向かいあうタイミングをよんでいた。
電光石火の三角締め。
万事休すか。
俺は
「終わった」
と心の中で思ってしまった。
しかし
宇野さんは俺の予想を遥かに超えていた。
ガッチリ入ったと思った三角を凌いだ。
あれには本当に驚いた。
いや一番驚いたのは青木だろう。
あれだけガッチリ入った三角を逃げられたらたまったもんじゃない。
しかしその後もヒールホールドのピンチがやってくる。
そして それも
凌いだ。
宇野さんのあまりの粘りに会場は熱狂の渦だ。
「すげぇ……」
光岡さんと2人で顔を見合わせる。
「宇野さんいけぇっ」
と叫ばずにはいられなかった。
あまりにも凄い攻防に声も出なくなる。
しかし 青木もポジションは譲らない。
ブレイクがかかっても良かったな…
と思うところもあったが、宇野さんの反撃が出る前に無情のゴング……
「ああ……」
宇野さんの超人的な粘りも虚しく、試合は終わった。
控え室に戻ると宇野さんは本当に悔しがっていた。
仕方ない。
反撃の前に試合が終わってしまったのだから。
自分の力が出し切れないほど悔しいものはない。
特に試合後は特に悔しい。
敗者にかける言葉はない。
セコンドの廣野さんも悔しそうだ。
いや 控え室にいる全ての人間が。
しかし、宇野さんからは悲壮感は感じられなかった。
だから
また復活するな と確信できた。
そして俺は思いきって 先輩の宇野さんにアドバイスをする事にした。
試合を見て やはり 寝技に対する不安が試合前から拭い切れていなかった。
もう守山さんはいない。という現実とももっと向き合わなければならない。
試合が終わって数日後、宇野さんにあるメールをした。
それは俺が青木戦を見て 特に感じられた事だ。
俺が大先輩である宇野さんに アドバイスするなんておこがましいが
言わずにはいれなかった。
そのメールの内容は…
続く。
寝技を警戒するあまり 後手後手に回ってしまっていた。
寝技にいっても後手に回ってしまっている。
だからポジションも 簡単に許してしまった。
しかしバックを取られた時の宇野さんは強い。
必ず ガードに戻し上になる。
そして
その時は来た。
しかしさすが青木真也。
宇野さんが向かいあうタイミングをよんでいた。
電光石火の三角締め。
万事休すか。
俺は
「終わった」
と心の中で思ってしまった。
しかし
宇野さんは俺の予想を遥かに超えていた。
ガッチリ入ったと思った三角を凌いだ。
あれには本当に驚いた。
いや一番驚いたのは青木だろう。
あれだけガッチリ入った三角を逃げられたらたまったもんじゃない。
しかしその後もヒールホールドのピンチがやってくる。
そして それも
凌いだ。
宇野さんのあまりの粘りに会場は熱狂の渦だ。
「すげぇ……」
光岡さんと2人で顔を見合わせる。
「宇野さんいけぇっ」
と叫ばずにはいられなかった。
あまりにも凄い攻防に声も出なくなる。
しかし 青木もポジションは譲らない。
ブレイクがかかっても良かったな…
と思うところもあったが、宇野さんの反撃が出る前に無情のゴング……
「ああ……」
宇野さんの超人的な粘りも虚しく、試合は終わった。
控え室に戻ると宇野さんは本当に悔しがっていた。
仕方ない。
反撃の前に試合が終わってしまったのだから。
自分の力が出し切れないほど悔しいものはない。
特に試合後は特に悔しい。
敗者にかける言葉はない。
セコンドの廣野さんも悔しそうだ。
いや 控え室にいる全ての人間が。
しかし、宇野さんからは悲壮感は感じられなかった。
だから
また復活するな と確信できた。
そして俺は思いきって 先輩の宇野さんにアドバイスをする事にした。
試合を見て やはり 寝技に対する不安が試合前から拭い切れていなかった。
もう守山さんはいない。という現実とももっと向き合わなければならない。
試合が終わって数日後、宇野さんにあるメールをした。
それは俺が青木戦を見て 特に感じられた事だ。
俺が大先輩である宇野さんに アドバイスするなんておこがましいが
言わずにはいれなかった。
そのメールの内容は…
続く。