「デート〜恋とはどんなものかしら〜」最終回後感想(ネタばれあり) | 物語の構成区分,要約,あらすじまとめなど

物語の構成区分,要約,あらすじまとめなど

物語の簡潔な要約をしていきます。

2015年冬ドラマ「デート~恋とはどんなものかしら~」最終回後感想です。

高等遊民を名乗るニートの長谷川博己と人の気持ちのわからないアスペルガー症候群的な杏という2人の恋愛不適合者が,恋愛ではなく計算により結婚しようとする月9には似合わないようなラブロマンス。古沢良太脚本。

毎回,オープニングにその回の山場となるシーンを突然見せた後,時系列をさかのぼってその山場に至った経緯を描いていくという特徴的な構成。

初回において,杏さんはアヒル口上目づかいというモテテクニックを実践してみるものの非常に気持ち悪い表情になるなど,恋愛ものの定番の逆を行く展開が非常に面白いです。1話終盤,恋愛の価値を訴える恋敵役中島裕翔と,恋愛無価値で意気投合する長谷川及び杏,それに巻き込まれる船長という4人の会話劇は非常にテンポが良いです。

2話において,早くもプロポーズという急展開になりますが,ここでも恋敵役の中島の登場により筋書きがずれながら必死に合わせようとする流れでの長谷川らによるフラッシュモブプロポーズ,その後の男が働かなくて何が悪いという迫真の訴えも素晴らしい見所です。その後このフラッシュモブシーンは完全版がyoutubeに公式アップロードされていますが,こちらも恋敵役国仲涼子のぎこちないダンスなど見応えあり。

その後はやや普通のラブロマンス的な展開が多くなってきますが,脚本のキレは見事です。年越しイベントでは年越しキスができるとのことで,主人公カップルがキスするのかと思いきや,両恋敵が乱入してそれぞれファーストキスへ。

そこからドロドロの4角関係に突入するのかと思いきや次の話ではキスのことは忘れられたかのように話は進み,主人公カップルは結婚に向けて話が進んでいきます。ところがやはり杏は恋したいはずだということで別れ,互いに恋敵役とカップルが成立。

最終回には,とはいえ主人公たちこそがお似合いのカップルだということで恋敵たちには出て行かれ,二人はりんごを食べ合い初めてのキスへ。ここの描写は非常に艶めかしいです。そして,二人は,実は過去にも出会っていて魅かれあっていたという王道エピソードも挟まり,1話を彷彿とさせつつも成長した二人の様子も描かれてきれいに終わりを迎えます。スペシャルバージョンなどの続編も作りやすそうですし,是非作ってほしい良い作品でした。