探偵ナイトスクープの、最高顧問を初代の上岡龍太郎局長時代から、務められていた、作曲家のキダ・タローさんが、5月14日にお亡くなりになられました。

宝塚市のご出身で、直接的では有りませんでしたが、我がタカラヅカにも、ご縁の有る先生でした。西宮の関西学院中学校から高校、そして大学まで進学されましたが、作曲家の勉強の為に、大学2回生で中退されていました。では、何がタカラヅカとキダ・タローさんの、ご縁はあるのか?、と言うお話しですね。今の、お若いタカラヅカファンの皆さんには、到底理解は出来ないと思いますが、タカラヅカのベルばら初演の年迄は、タカラヅカの舞台の、演出の中の陰コーラスには、男性のコーラスの方が、混じっていたのです。その、男性コーラスは、関西学院大学のグリー倶楽部の、バリトンの歌手の方でした。今の、タカラヅカファンからすれば、女性だけの舞台の陰コーラスの中に、男性の声の混じっているのは、不自然だと感じられると思いますが、嫌どうして普通に男性コーラスは聞けて、当たり前の演出だったのですよ。その、関西学院大学グリー倶楽部の、男性コーラスのタカラヅカの公演へ、橋渡しをされたのが、関西学院大学グリー倶楽部出身の、キダ・タローさんなのでした。探偵ナイトスクープの、タカラヅカの関する、小ネタ等にはキダ・タローさんは、必ず探偵役や最高顧問として、コメントをされていました。明後日の土曜日に、池田市のマグノリアホールで、初めてのコンサートをされる、大原ますみさんの星組のサヨナラ公演、白井鐵造作・演出「虞美人」の、クライマックスシーンの項羽の前で、最後の舞を舞う虞姫のバックには、テーマ曲の"赤いけしの花"は流れていて、ラストの"虞よ虞よ君を如何にせん!"は、その男性コーラスのバリトン歌手のソロアリアで、曲は締めくくられたのでした。これは、「虞美人」の生収録された、LPレコードにも収録されていて、現代ではCDでも聴く事は出来るのです。

キダ・タローさんの訃報から、タカラヅカの長いお話しになりましたが、本当にキダ・タローさんは、我々と同じ様な、コアなタカラヅカファンの方なのでした。

最後に、謹んでキダ・タローさんの、ご冥福をお祈りいたします。