今夜の放映される中で、何が楽しみかって言って、幕開けの緞帳が飛んで、大階段の真ん中にいる真琴ちゃんの歌う、ブラボーブラボーブラボーの歌詞から、一編でビア祭りワールドへ引き込む、初演のエルベを観たファンからすれば、とってもビックリした場面ですね。ハッキリ言って、最初はこれは全然「霧深きエルベのほとり」じゃあないと思いましたよ。でもね、宝塚大劇場から東宝劇場公演を観て行く内に、紅さんのカールとあーちゃんのマルギット、そして真琴ちゃんのフロリアンの、この三人の配役の嵌り具合に、すっかりとこの新しいエルベの虜になってしまいました。ところが、最初に会った東京から来たお嬢さんから、カールにしてもフロリアンにしても、マルギットに対して優柔不断な男の人に見えて、好きにはなれないと言われしまいました。これがね、60年近く前に初演された際の、男の生き様を描いた演出が、現代の若い女性の感性の違いかなと思いましたね。