無責任な「前向きに!」 | 宝塚発達心理ラボ <臨床心理士たちの研究会> 情報提供・発達支援・アセスメント・教材研究・不登校・ひきこもり支援

宝塚発達心理ラボ <臨床心理士たちの研究会> 情報提供・発達支援・アセスメント・教材研究・不登校・ひきこもり支援

宝塚発達心理ラボは、地元の臨床心理士たちによる有志の研究会です。日々の学びを地域に還元したいと願っています。学習会・イベントの開催・情報の提供など行っております。

落ち込んでいる人に

こちらは良かれと思って

「前向きに頑張って!」とか

「ポジティブに!」と
励ますことがあります。

しかし、

この言葉は基本的に
過去に成功体験がある人向
のものです。

過去に成功体験がない人は、

前向きに頑張る

ということの意味すら
分からないのです。

ポジティブに!
と言われても、

その方法すらわからない
子もいます。

特にひきこもってしまっている人は、
自信を失っている状態であることが多いのです。

その人に合った具体的なアドバイスや、

それを後押ししてくれるサポートのほうが

100の無責任な励ましより
100万倍意義があります。

うまくいくことで
その人は少しずつ前向きになれますから。

そして
ものごとがうまくいくという体験が

「次も頑張ってみよう!」
という気持ち
を生むからです。

自信を失って
ひきこもっているひとに

無責任に
「前向きに生きていこうよ!」と
励ますだけならば、

むしろ
そんな励ましなんて
言わない方がいいのではないか
と思います。