4月6日(木)、東京青年館ホール星組公演「Le Rouge et le Noir ~赤と黒~」ソワレ公演を観劇してきました。

生観劇のご縁をくださり、本当にありがとうございました。

 

 

幕が上がる前に撮ってみた舞台。座席は1階の前が通路のすぐ後ろの上手端っこの方です。

前が通路なので、人の頭に邪魔されることなく、全体がよく見えました。

 

 

これは幕間に撮ったのですが、小さくなったように見えますが映像がうつされている部分だけ見えているからですね。

 

 

 

この日のソワレは、珠城りょうくんが観劇してたようで(私が観る限りでは1列目の真ん中にいたような気がするのですが定かではありません。退団後の生りょうくん、見たかったなあ)、幕開きでありちゃん(暁千星ちゃん)が「おや、そこにもう一人のジュリアン。珠城りょうさんがいらしているではありませんか」と紹介しておりました。

 


さて、感想です。
ちゃんと書くと言いながら実は全く書けていないので、雑感の羅列となります。

 
まずは、ことちゃん(礼真琴ちゃん)の開演の挨拶のとてもいい発音の「Le Rouge et le Noir 」が印象的でした。
ことちゃん、歌が上手いのできっと耳もいいんでしょうね。
発音がすごく良かったです。
 

全体の感想としては、とにかくことちゃんの自由自在で圧巻の歌唱力で歌われる音楽を体中にシャワーのように浴びたなあ、という感じでした。
音楽まみれ、というのかしら。
いい意味で宝塚らしくないし、そして箱の大きさ(小ささ!?)がこの音楽のシャワーにちょうどフィットしている感じでしたし、ジュリアンの疾走感も演出していたのかなあと思いました。
ものすごく集中して観ていたのか、終わった後、まるで海で泳いだ後みたいに気持ちがいいけれどぐったりしている感覚でした。
歌声のシャワーで脳が満足かつ麻痺していたのか、帰り道もぐったりしながらも高揚感がありました。
 
 
実は先日のライブ配信の時、私2幕はちょっと集中力が切れてぼんやり見てる時間があったんです。
なのでちょっと心配だったのですが、生だとそんなことはなくて最後までジュリアンの人生を並走して観ている感じでした。
 
 
ことちゃんのジュリアンは、ナポレオンを崇拝し貴族社会への反抗心と野望を胸にクレバーな頭脳と如才ない態度を武器にして成り上っていくのですが、成り上る野望というよりは誇りを守るために苦悩する青年、という面が色濃く出ていたように思います。
もちろん苦悩することちゃんはとっても素敵だったし、お衣装も良く似合っていて、息をするように歌う歌声の酔いしれました。
 
 
ただ、最後なぜジュリアンは死を選んだのか、死を選ぶことが誇りを守ることだったのか、なぜそれほど誇りにこだわったのか、マチルダ(詩ちづるちゃん)をまったく愛してはいなかったのか、すごく考えました。
牢獄に入りルイーズ(有沙瞳ちゃん、くらっち)が会いに来た時、「未来と今この時を交換する」というセリフがすべてを表していると思うのだけれど、つまり「ルイーズとの愛」を選んだということだと思うけど、本作品ではそこに至る心の流れがわかりにくかったかなあ、と個人的には感じています。
そういう意味で、私はスカステで見てとても惹かれた瞳子さん(安蘭けいさん)が演じた柴田先生版ジュリアンのほうがお芝居という意味では好みなんだと思いました。
これは演出、というか脚本が違うので、好みというだけです。
ことちゃんのジュリアンは本当に素晴らしかったし素敵だったし、代表作になると思いました。
 
 
狂言回しであるジェロニモのありちゃん(暁千星ちゃん)は、配信で観た時よりお芝居も歌もずっとうまくなってる気がしました。
ありちゃんは、特に1幕はほぼずっと舞台にいるのですね。
舞台後方のセットの上部にいて、ルージュとノワールと一緒にことちゃんたちのことを見ているんです。
その時の表情もちょっとぞっとしたりして、月組さんの時よりお芝居上手くなったなあと思いました。
ことちゃんの歌で踊る場面はキレキレのダンスで、足先から指先までしなやかでダイナミックで、でもとても丁寧に踊っていて、ことちゃんもですが体の隅々までコントロールして踊っているんだなあ(勢いで踊っているのではない、という意味)、と改めて感じました。
 
 
ジュリアンに利用されるというより愛されるルイーズのくらっちは貞淑な妻ということからずっと黒のドレスなのですが、ドレスの片方のボタンが半分外れていて、裏の赤い色と片足が時々太ももあたりまでちらちら見えて、それがルイーズの危うさを表現していて、めっちゃ色っぽくて美しく情感が溢れていました。
私の目から見ると、ジュリアンのほうがルイーズに翻弄されたようにも見えたけど(なんで最後サインしたの!?)、ルイーズがジュリアンを愛するときは薔薇の模様の赤いひらひらガウンを羽織るのですが、その捌き方もきれいでした。
歌も、ことちゃんとしっかり対等に歌っていてもちろん良かったです。
 
 
歌と言えば、全員にソロ曲もあるし、全員歌える(ことちゃんは別格だけれど)ので、耳福の時間でした。
 
 
1幕では、紫門ゆりやちゃんがイケオジすぎて、ロイヤル感もあり、鷹揚な上流社会の人間を的確に演じていました。
ゆりやちゃんも月組出身ですものね。お芝居は安心して観れますし、もっといっぱい出演してね。
 
1幕ラスト、赤いバラの花びらが舞散る中でのことちゃんの絶唱のような歌がコンパクトな劇場に鳴り響き、鳥肌が立ちました。
 
鳥肌が立ったと言えば、最初のラテン語から始まることちゃんの歌はやっぱりすっごくいいです。
ことちゃんは時々右足でリズムを取るのですが、そのしぐさががものすごく素敵でした。
後ろを向いたとき肩でリズムをとる感じの時もあって、それも芸術的。
 
 
2幕の幕が開いて、ことちゃんの髪型が変わってることに気づきました。
1幕は、少しウェーブした前髪でめっちゃ少年っぽくてかっこかわいいし、黒パンツにオーバー白シャツがお似合いでしたが、2幕は少し大人びて前髪が上がり、片方刈り上げてましたね。
個人的には1幕の髪型が好きです飛び出すハート
 
 
 
2幕ではうたちゃんが出てきますが、最初のツインテールの髪がすごくかわいいし退屈ソング?も破壊力もありました。
最後の妻としての誇りあるりんとした表情もいいし、細身で小柄な体に黒の衣装が似合っていて、声もヒロイン向きな気がします。
どこかで娘役トップさんになる人だと思いました。
 
 
そうそう、ことちゃんとくらっちとうたちゃんが3人で歌う場面は聴きごたえがありました。
 
 
 
2幕はうたちゃんマチルドのお父様として英真なおきさんが登場。
やっぱり安定感があるし、マチルドへの深い愛情を感じました。
お体に気をつけてできる限り長く舞台に出てくださいね。
 
 
この話の中で敵役はヴァルノ夫妻。
ひろ香祐さんのちょっと卑しい感じの成金具合と小桜ほのかちゃんの一見おっとりみせて実はとげのある夫人は、めっちゃよかったです。
歌もうまいですよね。


踊りでみせてくれたルージュ役の希沙薫さん、ノワール役の碧海さりおさんも、ロミジュリの愛と死のような存在で舞台を彩ってくれていました。

そして、1幕に出てきたエリザ役の瑠璃花夏ちゃんはお衣装の可愛さと歌のうまさ(くらっちとのデュエット?が素敵でした)で目を惹きました。
 

お話が終わった後のことちゃんがくらっち&うたちゃんと踊る場面は、3人の関係性をよく表していて良かったですね。

そしてこの場面で、ここにはいないひっとん(舞空瞳ちゃん)のダンスの凄さも実感しました。

 

 
音楽のシャワーを浴びたうえ、舞台も衣装も全て素敵で本当に満足した舞台。
 
最後のことちゃんのご挨拶は、やっと現実の人に戻ってきた感じで笑顔が見れて嬉しかったです。
ことちゃんのご挨拶では「舞台ではなかなかすごい人生を生きて救われなくていつもとても疲れてしまうのですが、今日はもう一人のジュリアンさん(りょうくんのことね)が見守ってくれたので少し救われた気がします(ニュアンスです)」でした。
 
 
そして最後に「明日はお休みなので間違えて来てもいないですよ」と笑いを取って終わったのでした。
 
。。。。。。
 
やっと書けました。
まだ言い足りてないところがいっぱいある気がしますが、ここで筆をおきます。
今日はもう千秋楽ですよね。
良い千秋楽になりますように、最後まで駆け抜けてください。
 
 
 

 

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