友人に会うために駅に向かうバス停に歩いていたんだけど、バス停までもたどり着けそうになかった。
いつもなら10分もかからないところを何度縁石に腰掛けたろう。
とうとう目の前が白くなってきた。
こりゃ熱中症のほうかな。
癌患者になって暑さには特に弱い。
目の前に交番があるけど、おまわりさんが気付いていくれるわけもなく、道歩く人もちょっと休んでいると思っているのかそのまま放置だ。そうだよね。
声出そうかと思ったけど、バス停手前のセブンまで何とか歩いて、中の冷房にほっとした。
そして床に座り込んでしまった。迷惑な客だ。
もう一歩も動けないので、店員さんにお願いしてポカリスエットを持ってきてもらった。
お財布からお金も出せるし意識もしっかりしてきた。
最初は外国人の店員さんで、私の行っていることがわからなかったらしいので、日本人の女性店員さんが変わってくれた。
『キャップ空いてますからね』なんて気が効いているんだろう。
具合大丈夫ですか、よくなるまでいてくださいねと数回声もかけてもらった。
10分以上いて、1本飲み切ったらしゃっきりした。
お礼を言ってセブンを出て、バスに乗った。
休んでいる間に友人には四ツ谷のおしゃれなカフェだったはずの待ち合わせを私の最寄り駅にしてもらっていた。
なんとしても会っておかないとね。
ここが貧乏癌患者、タクシーじゃなくてバスに乗った。もう大丈夫だったし…
改札前にいると同じくらいについた友人が現れた。何にも変わってない。
会いたかったよ~
と抱き合ってた。
あの人どうしてるの?この人どうしてるの?そんな中高の同級生の話を聞いた。
友人の旦那様やお子さんの話を聞いた。
とっても楽しかった。幸せそうだった。
そして引っ越しの手伝いを申し出てくれた。ありがたい。本当にありがたい。
来週来てくれることになった。