こんにちは。

バイオマスの専門家でもなんでもないですが、たまたま以下の記事を読んでいたら、興味深い流れがありましたのでご紹介します。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/43993

この記事の要約がP5に書かれております。

・バイオマス発電は政府において太陽光発電と並ぶ再生可能エネルギーの軸と捉えられており、製紙業界を中心にバイオマス発電を成長戦略の核に据える企業が増えてきている。

・政府としては、2020年までに1111万炭素トン(130億kWh相当)のバイオマス発電を目指しており、3250億円程度の市場規模になる見込み。実際に2016年以降急速にバイオマス発電所が開発される見通し。

・我が国のバイオマス発電は国内の未利用木材を使う方式に集中することになっており、国内の木材の価格がじわじわと上がってきている。特に低質のスギは小丸太の価格が2013年1月の8600円から2015年1月には1万2400円に値上がりしている。
→日本の林業は死んだといわれてますが、「未利用木材」という林業の本流ではないですが、これまで利用価値が低かったものの価格が上昇しているというのは面白い流れです。相場好きの私としては、このような今まで見向きもされなかったモノが、環境の変化により「潮目が変わる」といったことを聞くとムズムズしてきます。

話はずれますが、Chineseの日本での爆買いの一つに魔法瓶があるらしいです。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150613-00010001-doshin-hok

この影響で、これまで「非成長産業」だった象印やタイガーの株価が大きく上昇するなど、投資家として「この世は生々流転だ」とつくづく感じる次第です。

・農林中金総合研究所の試算によると、バイオマス在庫が尽きる2017年~2018年頃から燃料の供給不足が顕在することが見込まれる。対策として「輸入材の活用」ということに限られ、それはPKS(パーム椰子殻)。この取扱量が2012年から2014年の間に10倍近く急速に伸びている。

・政府の2030年の電源構成目標では、一般木材(輸入材)・農作物残渣を用いた方式が274万~400万kWと、非常に高い目標が掲げられてい る。これを賄うには2000万~3000万トン程度のバイオマス資源が必要となり、輸入パーム椰子殻のみで賄うことは到底不可能である。そのため長期的には、日 本は東南アジアにエネルギー作物のプランテーションに乗り出さざるを得ないと考えられる。

→ついに、日本国直営、もしくは大手商社経由などによるパーム椰子農園が2020年以降開始される可能性が出てきました。既に大手商社はマイナリティ出資のパーム農園保有は行っておりますが。油田確保は資源少国日本にとって死活問題で、この前のアブダビ大油田権益確保と合わせ、バイオマスも「パーム油田確保」に動く可能性は十分にあると思います。

http://toyokeizai.net/articles/-/69454