ダウンスイングかアッパースイングか?

よく議論になることかと思います。

以前3年生のJ君にバットを落とす感覚のスイングを伝えました。

それがダウンスイングだと思われたのか、あるコーチから

「昔はダウンスイングと言われてましたが

今はダウンスイングはダメと言われてる

んですよ。」

のようなことを言われ、他のコーチのかたからも

「今の流行はアッパースイングですよ。」

と追従されました。

「はいはい、それは知ってますよ。

フライ革命って言う奴ですね。」

ひと昔前の日本では、フライを打ち上げるのはダメだから

ダウンスイングで叩きつけろという指導が行われていましたが、

メジャーで統計を取ったらフライアウトよりもゴロアウトのほうが

多かったとか、ダウンスイングでバットの上にボールが

当たってしまうとまったく勢いの無いフライになってしまうとか、

ダウンスイングでバットの下にボールが当たってしまうと

ゴロになるけどバックスピンがかかっていてバウンドした後

打球は失速してしまい内野の間を抜けにくい、とかの理由ですね。

反対にアッパースイングでバットの下にボールが当たったゴロは

順方向の回転になるため失速せずに内野の間を抜けて

いきやすく、そういう単打で高打率を残す選手が多くいます。

そしてフライを打ちあげてもフェンスオーバーするようなフライなら

ホームランですからね。

 

話を戻しますが、J君にはバットを落とす感覚を伝えただけで、

ダウンスイングを伝えた覚えはありません。

しかしその次の段階のことを伝えてなかったかもしれません。

地球には重力があり、バットを構えたときには力を入れてバットを

持ち上げているわけですが、その力を緩めて肩口にバットを

寝かせて水平にし、そこからバットを落としていく感覚で

スイングしていくということをまだ伝えてなかったかと思います。

今度ちゃんと詳しく伝えたいと思います。

 

先日3年生のM君にも、

「バットは後ろにあるものを前に出していく

感覚ではなく、落としていく感覚でいたほうが

いいよ。」

と伝えたのですが、試合前で時間が無くて十分に伝えれなかったので、こちらもダウンスイングだと勘違いしていないか心配

になってきました。

 

そしてアッパースイングについてですが、バットの先をキャッチャー寄りの地面の近くにセットしてから持ち上げてミートポイントまで

持って行くアッパースイングでは、時速0Km/hから重力に逆らって

ヘッドスピードを上げていくので、ミートポイントで十分な

ヘッドスピードを得ることはとても難しいと思います。

メジャーリーガーのような怪力であれば、それでもホームランに

なるヘッドスピードを作り出すことができるのかもしれませんが、

小学生にそんな力が有るとは到底思えません。

バットを肩口から重力を利用して落とすことにより、十分な

ヘッドスピードが得られた最中にそこからバットを振り上げていく

ようにスイングできれば良いのではないかと思います。