それでも貴社は海外上場を目指しますか?

という記事を見かけた。
記事中にあるクリック証券が韓国のKOSDAQに上場申請したのは一説には日本でこれから行われるFXのレバレッジ規制にあると言われている。クリック証券の主要事業がFX取引の仲介なわけだから、将来の収益の継続性に疑問ありというところなのだろう。CFD取引サービスなども始めているが、こちらも規制されるらしい。

そもそもFX取引が盛んになったのは日本の特に新興市場株式の売買が低調になったからだ。その原因はライブドア事件にもあるとされ、私に責任があるなどと言われるが、そもそも東京地検特捜部の無理な捜査が新興市場をボロボロにした原因であると私は考える。そして弱腰の東証の対応もだ。システムに関しては2005年に私は東証幹部にこのままの処理能力だといつか破綻しますよ、と警告していた。事件のせいとはいえ、あれしきの取引で全てが止まってしまうというのはあり得ない話だ。

その後改心したらしく世界でも最高峰クラスの取引スピードを実現できるシステムになったらしい。最近は私はネット株取引をしていないのでよくわからんですが。
海外では上場維持基準はあっても上場廃止基準がない取引所が多いはずだ。つまり上場を維持するための最低限の基準がありそれを守っている企業は上場を維持できる。これは投資家保護のためだ。ライブドア事件で検察が問うたのは2004年の決算だ。すでに1年以上前の事である。投資家は来年の決算、つまり2006年度の決算をみて株を買っていたはずだ。つまり問題のない2005,2006年の会社の状況は無視して過去の決算を問題として訴追された。しかし判決を待つ前に東証は重大な粉飾があったとして起訴された時点で上場を廃止した。

日興コーディアル証券が同じく社長と担当の子会社社長を粉飾決算があったとして民事訴追したのにもかかわらず会社が上場廃止にならなかったのとは対照的だろう。重要な粉飾というのが社長とか経営陣が関わっているということは関係ないことが証明されたわけで東証の上場廃止基準の運用方針が曖昧であったことが露呈されたわけだ。つまり東証の胸先三寸で上場廃止される恐れがあるということだ。しかもそれは非常に恣意的なわけだ。そんな恣意的な市場で上場することは恐ろしいことだ。

これは冗談かもしれないが、とある上場IT企業の社長は堀江さんと取引があることが公になると東証から睨まれるなんてことをつぶやいていた。そんな恐ろしいことがあっていいのか?

上場したことも無い奴が、能書きをたれて海外上場がどうのと言っているが、正直言って上場して株を積極的に買ってくれるのは日本のネット投資家か、海外のヘッジファンドとかだ。日本の機関投資家など相当の時価総額にならんと買ってくれない。私も海外で積極的にIRをしまくっていた。英語での会社説明など当たり前だ。そんなの出来なかったら日本市場でも上場してる意味ない。

ベンチマークがどうのとか言っているが、日本のベンチャー市場でそんなもん、比較されてんのか?こんないい加減な記事に惑わされて海外上場を躊躇することはない。日本の投資家は萎縮してしまってるし、新興市場の上場基準は無駄に強化されている。そもそもベンチャー企業にあんなキツイ法令順守基準を設けたらますます利益上げられにくくなっていくよね。もっと私はゆるくていいと思うよ。
不祥事云々は私が言っても説得力はないかもしれないが、大企業や歴史の有る企業よりも有る程度大目に見てくれるくらいのことがないと萎縮してだれも上場なんて目指さないよっていうと思う。

なんてことをつらつら書いてみました。

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なんか私のこともちょっと書いてありました。

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