[話題]脱税罪の最高刑、2倍の懲役10年に 29年ぶり強化

知らない間に罰則は年々強化されていっている。私が逮捕されたとき、裁判もまだ始まっていないのに国会で金融商品取引法が成立し、旧証券取引法時代の罰則懲役5年以下が、10年以下の懲役に強化された。今回の脱税罪の罰則強化は他の金融犯罪との釣り合いが取れないから、という理由もあるらしいが、そりゃ全部強化方向に行っていればそう思われるのも当たり前というものだ。

だからといってむやみやたらに罰則を強化すると監督官庁の権限は増大していく。得をするのは官僚だけという事になってしまう。もちろん納税は国民の義務である。しかし脱税で告発されるのか、あるいは重加算税だけで済むのか、それとも修正申告だけで済むのか、実際に納税漏れがあっても簡単に分類してもこれだけの処罰の種類がある。

悪質性とか隠蔽行為の有無などで、それは判断されるということだが、別に明文化されているわけでもない。もちろん判例は蓄積されているので、金額に応じて処罰は大体決まっているが、これも昔から比べると相当重くなっているらしい。以前は初犯執行猶予だった金額でも今はいきなり実刑とかね。

たとえば、鳩山首相の故人献金問題では実の母から政治資金を毎月1500万もらっていたそうだが、結局政治資金規正法違反で母親に類が及ぶのを恐れたためという話もあるが、母親から貰っていたのは事実で、結局鳩山首相は6億だかの贈与税を払うことになった。しかしこの政治献金は小口に分散偽装されていたり、故人の名義を使っていた。これが悪質な隠蔽行為でないとするならば、何が悪質な隠蔽行為なのか?

以前のブログで金持ちの坊ちゃん首相は告発されないが、これが出会い系サイト業者だったら摘発される可能性が高いと書いたことがあるが、まさにここが当局の恣意的な部分となる。もちろん偽装行為が全くなく税金が過少申告されていればそれは修正申告だけで済むが、ちょっとでも偽装と指摘されることがあれば、告発される危険性は高まる。

以前FXで儲けた主婦が逮捕起訴されたが、あれは私の記憶によれば単なる無申告で偽装などは無かったように記憶している。しかし脳科学者の茂木健一郎氏は無申告なのに無申告の重加算税の納付だけで済んだ。この両者の差はなんなんだ?前者はあぶく銭だから?

つまり、罰則が強化されればこの辺の恣意性がより危険になってくるのだ。だから、この改正案については慎重な審議が求められる。安易な金持ちからもっと税金を取れという大衆的な意見に偏ってはいけない。

もう一度言う、過度に罰則を強化して得をするのは国民ではない。官僚である。

[足利事件再審]元検事「深刻に思う」 菅家さん「謝って」

司法官僚はこういうひどいことを平気でやる人種である。

ところで、
「セミコン見ル野の渋すぎ技術に男泣き!」

で宇宙開発について語っています。この連載大好きだったのに終わってしまったんだけど、なんと単行本化されたようです。いやあこれは必読だな。

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お値段も安くなっているんで是非。猫ひろしは、本当にカンボジアにいったらしいよ。。。

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