前の記事で沢山の反響を頂いた。
一部誤解があるようなのは、私の文章力がないせいだと思うので、説明しとくが、別に科学者全員に自分の研究費は自分で稼げといっているわけではない。でも、たとえばある基礎科学研究で恩恵を受けて応用科学研究で巨万の富を得たとしたら、どんな分野でもいいけど基礎科学研究に自然と寄付する流れを作ればいいし、あるいは、大学や研究機関なら儲かる応用研究分野がスピンアウトして出来た株式会社の上場益を、その出自の研究機関や大学に還元できる仕組みを作ればいい。

私が戦前の理化学研究所の例を出したのは後者の仕組みを推奨したいからだ。科学者は基礎研究の重要性を誰よりも理解している。政府を通じると全く無理解な国民や役人や政治家を説得しなければならない。だから今回の民主党の仕分けのようなことになってしまう。誰か、戦前の理研は応用研究に傾注しているといっていたがそんなことはない。「栄光無き天才達」の漫画では理研に所属していた寺田寅彦博士の話が出てくる。彼の研究はダイレクトに収益に繋がるような性質の研究ではない。

前者の仕組み、即ち成功したパトロン達が科学研究に寄付をする仕組みづくり。これは所得税や法人税の税額控除の仕組みが必要だ。ある程度のキャップを定めて納税額の一部を寄付できるようにする仕組みだ。寄付とはいえ、元々は自分のお金。間に役人や政治家が入るわけでもないので、自分で選んだ先に寄付ができるし、その後の成果についても注視するだろう。寄付された側も寄付者に恥ずかしくないような研究をするに違いないだろう。そこが政府補助金と大きく違うところである。

もう一つ、企業と個人の特許などの権利分配のあり方の改善や、もっともっと技術ベンチャーが生まれて巨万の富を作れるように応援するための仕掛けが必要だ。世界から優秀な研究者が集まる仕組みや、教育の分野では親の年収に関わらず高度な教育を受けられるようにするための教育バウチャー制度、そして優秀な学生を飛び級させる仕組みも必要だろう。

また、インターネットの時代である。もしかすると世界から基礎科学研究に必要な資金を寄付で集めるというのも現実的なのかもしれない。ちょっと話は違うがwikipedia財団などは寄付で相当額を集めているようだ。もちろんプレゼンテーション能力は必要になるが、巨額の資金の妥当性を説明でき、寄付控除が制度化されれば、日本でも十分に資金を集金できると思うのだ。

政府主導でやると何もかもがおかしくなる気がするんだよねぇ。戦争とかにも繋がりそうだしね。インターネットの前身であるARPANETも元々核戦争時のアメリカ軍の分散コンピューティングの研究から生まれたものであるし。もちろん私達はその基礎研究の恩恵を蒙っているわけであるが、インターネットはたまたまうまく民生利用されるに至ったが、そうではなくなってしまうこともあるわけだ。

核爆弾なんてその典型的なものである。また、ロケットも同じだ。宇宙ロケットの父フォンブラウン博士はナチスに魂を売り渡した。そのおかげでV2ロケットは初めて宇宙に行ったが、同時に長い間宇宙技術というのはミサイル技術と同義であった。政府が補助金を出して開発を援助したおかげで世の中に出るのは早かったが、その後の発展はどうだ?アポロの月着陸から全く進化していないように見える。

話はそれるがJAXAの種子島の射場の打上げ可能機関は百数十日だ。だったら、今Chapter11を申請したシーローンチ社を買えばいい。ここはノルウェーの旧北海油田の掘削プラントを活用してその上からウクライナの企業が製造するぜニートロケットを打ち上げられる射場である。どこにでも移動可能だから、日本近海の公海上から打ち上げるようにすればいつでも打上げ可能になるだろう。H-II用の改造だって可能だろうし、そもそもゼニートの打上げ能力はH-IIAと同等かそれ以上。$30milほどで一発上がるからH-IIAよりも安価だ。

国主導だといつまでたっても国産にこだわる。全部あるいはほとんど国産にする意味がどこにあるのか?そもそも素材の金属はどこ産の金属だ?海外がほとんどだろう。まあここまでいうと言いがかりかもしれないが、こういう柔軟な発想は国主導の機関ではできないんだ。

んで、世界一有名な科学者に与えられる賞。ノーベル賞のもともとの資金源になったのは、ノーベルがダイナマイトでもうけた金だ。補助金じゃないぞ。

んで、こんな本が出ます。

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偶然なのか、テーマが一部被ってそうだけどdankogaiの本も出てるわ。

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