色々今後の日本政治について考えてみました。
下野した自民党ですが、リーダーは桝添さんになりそうな模様。参議院では一定の勢力を保っているものの、このムードが1年持てば参院でも足がかりを失い一気に勢力減少に向かう可能性もある。

実際のところ、今回自民党の小選挙区で当選した勢力は保守本流の山口(旧長州)などの選挙区で保守本流の主張をしていると思われている人たちだ。一番象徴的なのが、河村官房長官や、安倍元首相など。安倍氏などは、今回の自民下野の最大戦犯といっても過言ではないだろう。郵政反対組を復党させ、言われたい放題を容認してしまった。そしてお腹が痛いといって辞任して、その後の自民党の迷走の原因を作った。

のに、楽々当選だ。今の自民党に改革を期待している人はいなくなった。というか、改革勢力は比例で若干復活したものの、より少数派になってしまい勢力も減退してしまった。一番力を持つのは選挙に強い保守本流派である。つまり、バラマキ継続・今までの自民党の政策維持派である。この政策には根強いファンがいるので、彼らは選挙を何度やっても落ちない。だから、堂々と時代遅れの政策を訴え続けていられる。改革派はそうはいかない。次回の選挙は自民党では戦えない状態になっているのではないか?

早々に民主党に合流するなり、新党を立ち上げたほうがいいかもしれない。少数党ではみんなの党が公務員制度改革などマトモな政策を訴えている。こちらと合流するのもありかもね。というか、自民党の改革派は早々に党を割って渡辺善美と行動を一つにすべきだったといえるかもしれない。彼らは結党が遅れたので、マスメディアでアピールできず、イマイチ認知度は低かったが、それでも5議席確保した。マニフェストが評価されたのだと思われる。ただ少数党なので政権に参加できるかどうか微妙なため、有権者は選択するのを躊躇ったと思われるが、自民党の改革グループが合流していれば、民主党を過半数割れさせるくらいの勢力になった可能性はある。

来年の参議院議員選挙は、衆議院で2/3議席を確保できなかった民主党にとって、天王山の闘いとなる。彼らが過半数を確保するかどうかが焦点だが前回参議院議員選挙で圧勝しているため今回の半数の改選でのハードルはぐっと下がっているため、野党は総力を結集して彼らと戦う必要があるだろう。新しい改革勢力はその台風の目となる可能性は残されている。

自民党は、このままいくと共産党と同じく右寄りの「確かな野党」になってしまうかもしれない。そんなバカな。という人もいるかもしれないが、社会党を思い出して欲しい。万年2位とはいえ、今回の自民党より議席を確保していた野党が、今や風前の灯だ。過去の遺産で党本部ビルは立派なのだが、議席は雀の涙だ。左よりの人よりも右寄りのほうが一般的にはまとまったお金を持っている人が多いので、社民党ほど小さくはならないと思うが、二大政党制を担えないくらいの勢力になってしまう可能性は十分にある。

で、肝心の民主党。未だに鳩山氏はじめとしたファウンダーの人たちが役職を独占してる。鳩山ブラザーズは爺さんの遺産を元手に民主党をつくって弟は出て行った。そこに小沢さんが合流するわけだが、その頃にいた人たちが管さんをはじめとして上のほうにずっといるわけだ。もちろん旧社会党や民社党の人たちもいるわけで、所謂高齢者民主主義的なバラマキ政治をやりたい人ばかりが権力を握ることになる。

でも、子育て支援やら学費の支援、最低時給の引き上げなど若年者の家計を助けるような戦略も打ち出している。これが実際に増税なしで継続すれば大したものだ。彼らはマニフェストでそう主張している。その代わり割を食うのはおそらく地方の公共工事に依存している人たちだ。あと、特に地方公務員。公共工事の受注会社の代表者は自民党支持層だろうが、その下で働く人たちは旧社会党や民社党の支持層が多いのではないか?地方公務員もそうだろう。彼らを切り捨てていければ、民主党は評価されると思う。

ま、ともかく国民(というよりマスコミ)は熱しやすく冷めやすいので、矢継ぎ早に大胆政策を打ち出していくことが大事だ。雑音は全く気にしてはいけない。アドバイスも聞かず唯我独尊で突き抜けていかない限り、民主党の未来はないだろうね。

ま、私としては民主党が最初っから迷走して、民主党の30台中心とした新人議員が党に反旗を翻し、これからの日本を本気で考える勢力から民主党総裁を擁立し政権をとるなり、旧自民党の改革勢力と合流して新党をつくるなりというシナリオを期待していたりする。

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