東大出身者の人でも、このラーメン屋を知っている人は数少ないだろう。東大駒場の裏門(山手通り沿い)を出て左に曲がってすぐにある弁当屋のとなりのラーメン屋だ。

私のべらあめん体験は18歳の時だ。駒場寮に来た先輩が「あのべらあめんのボロボロに崩れるチャーシューが食べたい」と言い出した。私が言った。「なんですかそれ?」先輩は「行ってみるかい?」といって私を連れて、その店に入ったのだ。

それは私の味の想像を超えるものであった。そもそも福岡県出身の私にはラーメンは豚骨の白濁スープと相場が決まっている。私が上京した当時、博多ラーメンといえば「なんでんかんでん」くらいしか知らず、しかも「なんでんかんでん」が博多ラーメンの代名詞と言われると、それはちょっとなー。的な感じの味だった。

べらあめんは、東京にあるので当然のように醤油ラーメンなのである。しかも麺が縮れ麺。しかも出てきた時に既に伸びている。チャーシューは期待通りボロボロに崩れる。しかも、店に居るのは、愛想の悪い髭のおじさんか、おばさん。カウンターに座った客の目の前で、とうもろこしをボリボリ齧るといった具合だ。「べらあめん」でググると、店のテレビが客のほうでなく親父のほうを向いているとか、まったく客商売をしようという気が感じられない。

また、親父は全国をバイクで旅するのが趣味らしく、突如1ヶ月とか店が閉店していることがある。数年前にたまにはまずいラーメンが食べたくなって店を訪問した。その時の事も、なぜか私のブログをバックアップしてくれていた人がいて書いてある。やはりボロボロに崩れるチャーシュー、延びた麺。大変な目に遭ってしまった。

そして、最近「まずいラーメン屋さんに行きたいんですけど」という要望に対して私、「俺、知ってるよ!」。そう、たまにはまずいラーメンを食べたくなるときが人生3年に一度くらいはあるのだ。教えた彼は律儀にも連絡をくれた。「閉店していました。親父さんが亡くなってしまったようです。」

そうか、もうあのまずいラーメンは二度と食べられないのか。そう思うと、なんだかあの駒場寮での学生生活の事が走馬灯のように思い出されて、なんだか感傷的な気分になった。あの親父さんは、本当の自由人だったのだなあ。合掌。

やっと読み終えた↓

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今回もまあまあ、面白い。よくネタ尽きないもんだ。

さてさて、ネットサーフィンしてたら、「岡本博志の「若者塾」」という不見識なブログを見つけたので紹介。

#6野球・「関西の野球市場の不思議」

で、自分が財務に詳しいと自慢しつつ、私の作った会社のことを罵っている。しかも間違った解釈で。引用する。

「私はプロの書き手として、ライブドアの決算書を手に入れてもらい、貸借対照表で内部留保(個人で言えば、預貯金みたいなもの)を見て書いているのである。その後これにさえ粉飾があったことが判明した。ホリエモンが用意した事業計画書では、地元の市民や企業から集める資金で買収するとなっていた。なんのことはない、巨人と阪神の両球団を除いて、どの球団も全力で努力していることだ。」

とある。
粉飾事件に関しては私はまだ最高裁で争っている。ただ、百歩譲ってライブドア事件の粉飾があったとしても、貸借対照表の内部留保には粉飾はない。なぜなら、争っているのは実現利益を貸借対照表の資本剰余金に計上するか、損益計算書の営業利益に計上するか、という点でどちらにしろ、貸借対照表上は流動資産の現預金等に計上されるのは変わらない。
そもそも「決算書を手に入れてもらい」というのも変な話だ。ライブドアは毎四半期ホームページ等で決算書を公表していた。誰でも手に入れることができるものである。少なくとも球団経営を続け経営努力をすれば十分やっていけるだけの経営体力はあったはずである。
「地元の市民や企業から集める資金で買収する」なんて書いてないはずだ。買収後球団の株式をライブドアの種類株などで公開し成績に応じて配当されるなどのファンと球団経営を密接に結びつける仕組みを誤解されたのではないか?

ま、なんでこういうタイプのオッサンからは、私は無軌道に批判されるだろうか。山根ブログといい。

で、錬金術ブログ関係/ライブドア事件関係の反論です。

「堀江さんの場合そういった言い訳が付くと、とたんに信用度が下がるんですよね。この前の300万株みたいなときは割りと信用できるんですが。」とありますが、A氏の事は実際に私は分からないのに、分かったように「彼のところに現金がいきました。」というと、「なんで分からないのに、分かったように言うんですか?」と反論食らうし、どうしたらいいんですか?

クラサワが得るはずだったライブドア株に関しては、裁判や検察官面前調書で株ではなく現金が欲しかったと、関係者が証言しています。

ライブドア事件 - wikipedia

現金を前渡するためのスキームであり、しかも本来はライブドアが出資していたイーバンクが大半のつなぎ資金を出す予定でした。が、イーバンクと揉めたのでイーバンクからお金が出なくなったので、ライブドアファイナンスが出すことになったのです。その資金はライブドアがファイナンスに貸し付けました。

株価の下落リスクをヘッジするために貸し株を用いたようです。そしたら、意に反して株価が上がって売却益が出たので、ファンドから配当が出て、ライブドアファイナンスが利益計上したものを、ライブドアが利益計上したというのが真相です。

A氏の問題とは本質的になにも関係ないと思いますけどね。

あと、そもそもLDFが出資していたファンドが、LDFにより実質支配されていたかは、裁判の論点になっているところです。民法上の組合は業務執行組合員が議決権の全てを持つはずです。

「また、先に8億円でクラサワを現金買収した上で20億円相当の新株を発行しているので、」というのは、現金買収したのは上記の通り、第三者のファンドであり、またここで言われる20億相当の新株というのは、発行時点の時価であり、通常の上場株の株式交換は過去3ヶ月乃至1ヶ月程度の加重平均を取ってやるのが一般的でしょう。20億云々は、検察の考えた理屈でしょう。

たまたま利益が出たからよかったものの、例えばこの時期に現在のような世界同時不況が来ていたらどうなりますか?リスクヘッジのためにファンドが株を借りるのは当然の行動ではないでしょうか?そもそも、クラサワに頼んでやった案件ではないのです。向こうの要望を受けるためにやったことでしょう。実際、同時期に買収しているマルフクという消費者金融の貸出債権買収のためのABSという会社を株式交換で買収した案件では、普通に向こうに新株が渡っています。そして彼らは株式売却で数十億儲けたようです。

もし、このような案件を儲けるために計画的にやるとしたら、この案件だって同じスキームを使ったのではないですか?

検察の考える「悪い人」思考では、どんなことだって計画的に悪いことを考えたとなります。そしてその過程で行われた活動が「複雑な隠蔽行為」という風に解釈されます。それを無理やり拘束した人たちに執行猶予をちらつかせ、認めさせてしまいます。殺人罪で死刑になるわけではないので、多くの人は早くシャバに出たいから、認めてしまいます。私は認められないので、他の被告人よりも2ヶ月も多く拘禁されました。

私もそこまでアホではないから、自分が悪いことを計画してやったんだったら、素直に認めますわ。