インターネットはメディアとしてはまだまだテレビの足元にも及ばない

だから、タチが悪い。高給を食んでいるTV局正社員達の賃金カットには物凄いハードルがあるように思える。放送の現場にいる者たちだからだ。それこそ報道の司法記者クラブは検察と密接に繋がりあっている。TV局に行くと分かるが、組合活動の張り紙も結構すごい。

視聴率についていうと、深夜番組に関しては全国ネットではなく地区のローカル放送である場合が多い。本当に一部の人気番組は全国に番販されるが、視聴率は地区の視聴率である。また視聴率には世帯視聴率と個人視聴率がある。

視聴率 - wikipedia

によれば、「一般的に視聴率といえば世帯視聴率のことを指す。」とある。
特に深夜放送を例えば4人家族が全員で見ていることなど、普通には考えられないので、せいぜい若年層の1名しか見ていないと考えるのが妥当だろう。
ACニールセン去りし後、日本で唯一独占のTV視聴率調査会社ビデオリサーチのホームページによれば、

視聴率1%は何世帯?何人?

関東地区での1%の世帯視聴率は173,660世帯に当たるとある。
恋人や友達と2名とかで見ていることも考えられるが、としても人数にしてせいぜい20万人というところだろう。

TVにはながら視聴が多いことも考慮に入れれば、アルファブロガーは1%の視聴率の深夜番組程度のメディアとしての力は持っていることになる。ちなみに、私のブログで1日10万PVは下ることがない。多いときは30-40万PVとなる。多いときはTV視聴率にして2-3%程度はいくかもしれないということだ。

ちなみに、最近の深夜番組で1%を超えるものはヒットと言われる。ライブドアも番組提供していたことがあるので、視聴率データはなんとなく覚えているが、1%を超えるケースは無かったように思う。5年以上前の話だ。

単純に視聴者に届く、つまりリーチとしてアルファブロガーは深夜番組と同等かそれ以上であるといえる。では、視聴質としてどうかと考えれば、圧倒的にアルファブロガーに軍配は上がるだろう。これは私の前のエントリで言っていた広告の費用対効果に即反映する。

深夜番組の広告よりもアルファブロガーの広告のほうが人々を購買行動に走らせるコンバージョンレート(変換効率)は高いと思われる。それも基本一人でやっているし、毎日それだけの視聴者を惹きつけていると考えれば、深夜番組の名も無きアイドルよりは影響力は大きいと考えられる。ただ、普遍的に誰にも知られるということにはならない。だから、100人に聞いて1,2名しか知らないということになる可能性は高い。(dankogaiはサンジャポに出ていた、ずっと喋っている髭のサスペンダーということで覚えている人はもう少し多いかもしれないが)

で、このように議論していて思うのは、視聴率とリーチ(到達率)、広告のコンバージョンレートは分けて考えなければいけないということだ。しかも、一般的に視聴率とは世帯視聴率の事であるという点も重要だ。

また、広告主から見た視点と、TV局やブログサービス運営業者からみた視点、タレント個人やブロガーから見た視点も考えなければいけない。

沢山番組に出まくっているタレント個人は100人に聞いて90人以上が知っているという認知度の高さになると思いますが、深夜帯で週1程度ひな壇に出ているだけのアイドルの認知度はdankogai以下ということにもなりかねません。広告主は、番組提供やスポット広告で時間単位で広告を出しますが、視聴率が10%を超える番組は稀ですし、料金も高いですから狙っただけの認知度が出せるかといえば疑問です。

しかし、TV局としてみれば全タレントの露出度よりメディアパワーはあるわけで、例えば自社が出資した映画の宣伝はスポット空き枠を最大限活用して認知を図りますから、認知度が高くなるわけです。そういう意味でのメディアパワーは以前として大きいですが、Y!やGoogleも同じようなことはできるようにはなってきていると思います。

広告を出すスポンサーとして考えると、以前は全国民に広く認知させたいときはTV-CMに金を掛ければよかったが、今は必ずしもそうはいえない。ということはいえると思います。ですから、ネットやSPなども含めメディアプランの設計は大変複雑になってきていると言えるでしょう。

ナショナルスポンサーも、以前と違って同じ商品を広く多くの人に売るという方向性から、個々人にマッチした商品を細かくマーケティングして売ってくるという方向性に移ってきていますし、例えば港区のレストランのようなところであれば、視聴率の高いTV番組で紹介されるのと、私のブログで紹介されるのが、さほど効果が変わらないということもあり得る状態になってきていると思うのです。

とまあ、話が長くなってしまったな。
TVとネットに関連する本を紹介するか。

テレビはインターネットがなぜ嫌いなのか
吉野 次郎
日経BP社
売り上げランキング: 140317



錬金術関連の反論だが、300万株の問題はなんで名義がホフリになってたかは、ちょっとわからんね。熊谷に聞いたところ貸し株がらみではないようだ。
A氏名義の株式売却代はA氏が受け取った(はず)だと思います。なぜ断言しなかったといえば、私はA氏ではないし、A氏にも確認取れませんので、想像しか出来ないからです。私が断言できるのは私がそのお金を受け取ったことはないということだけです。後は全部伝聞です。
「例のクラサワスキームみたいに結局彼のところには一部しか行っていないことはないですよね。」とは?意味が分かりません。A氏とクラサワは関係ないと思いますが。

まあ、宮内氏の横領疑惑に関しては宮内氏はその抜いた金の損害賠償には応じてないはずですよ。私の知る限り、彼が応じようとしたのは株主集団訴訟の賠償です。たしか全金額の2%くらい。でも一部の株主しか応じていないようです。和解に。

上場時に役員報酬大幅に増やしたといっても、上場までの利益の大半を上げていたのは私の功績だと思っていますし、他の役員はせいぜい長くて1年ちょっとしか社歴がありませんでした。そんなにおかしいことだとは思いませんが。